参議院議員 林 久美子
もう師走ですね。この原稿を書いているのは、慌ただしい師走に突然行われた衆議院議員選挙の真っ最中です。
さて、今回の選挙は、六三一億円の税金が投じられて行われます。児童虐待対策の予算は年間三〇億円ですから、実に二〇年分の児童虐待予算を使ったのと同じことになる今回の選挙。私たちは「今こそ流れを変える時。」をキャッチフレーズに掲げました。アベノミクスを検証し、踏みつけられた弱い立場の人に寄り添う政治を、中間層からこぼれ落ちた人々を押し上げ、少しずつ豊かさを実感できる安心の社会をこの選挙で取り戻したい。副作用が強すぎるアベノミクスの流れを変える。その一心です。
アベノミクスがスタートして二年。ある大学の先生がおっしゃいました。「ネグレクトと虐待の二年だった」と。すなわち、アベノミクスは弱い立場の人たちの人生を放棄し、時に社会保障、教育を切り捨てるその姿が、まさに虐待のようだと表現されました。アベノミクスには、効果と副作用がありました。円安による燃料費の高騰などで地方の暮らしは荒廃する一方で、大都市の富裕層はより豊かになったのです。実際に、純金融資産が一億円以上五億円未満の富裕層、五億円以上の超富裕層は、この間二四・三パーセント増えました。一方で年収が二〇〇万円以下の人は前年より三〇万人も増えています。物価上昇に賃金アップが追いつかず、実質賃金は十六カ月連続でマイナス。雇用についても、正規社員は三八万人も減り、非正規雇用の方が一五七人増えています。「都市と地方」「大企業と中小零細企業」「正社員と非正規社員」「富める人と一般国民」。どんどんその格差が広がっています。弱い誰かを犠牲にして、強い誰かが豊かになる。これがアベノミクスの実態なのかもしれません。政治のど真ん中の仕事――。それは、強い人々だけではなく、弱い立場の人、頑張りたいけれど頑張れない人、困難な状況にあって絶望している人…。こうした人々に光を当てることだと思っています。誰かを踏みつけて、誰かの犠牲の上に成り立つ豊かさは幻であり、本当の豊かさではありません。それはその場しのぎに過ぎず、未来への責任を果たすことはできません。アベノミクスに象徴される安倍政権の独りよがりで傲慢な政治にブレーキをかける最後のチャンスが今回の選挙なのだと心して、日々、皆様に訴えさせていただいています。
と、こうして熱い気持ちで原稿を書いていますが、掲載日には結果が出ています。私たちの思いは県民の皆様に届いているのでしょうか。一緒に歩めているのでしょうか。どんな結果であったとしても、しっかりと謙虚に受け止め、この国の未来のために引き続き全力で頑張ってまいりたいと思います。
二〇一四年もあとわずか。本年も皆様に大変お世話になりました。街頭で、集会で、皆様のあたたかさが支えでした。地元の皆さんがいて下さるから、私はいつも前を向いて進んでいくことができます。この場をお借りして心から感謝申し上げます。来年も頑張ります。引き続き、ご指導ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。来年が皆様にとって素晴らしい年になりますように。そして日本にとって佳き年となりますように…。






