東近江市長 小椋 正清
今年6月から約半年にわたり東近江市の友好都市である中国湖南省常徳市から行政研修生として本市に滞在していた曹又丹(ソウ・ユウタン)さんが先日帰国されました。彼女は常徳市の職員ですが、何事にも意欲的に取り組み、貪欲なまでに日本の行政システムを中心に日本と日本人について体得しようと頑張ってくれました。滞在中はTDLや各地の観光も楽しみ、キュートな笑顔を絶やさず流ちょうな日本語で職員や訪問先の方々に親しまれていました。
このような友好関係が国と国の関係においても同様の感覚で維持できれば素晴らしいことであると思いますが、中国に限らず個々の外国人とはフレンドリーであっても、現実には国と国のせめぎ合いになると友好関係は埋没してしまいます。
国家としての中国の横暴は、尖閣諸島の実効支配にとどまらず、中国漁船による小笠原諸島の赤サンゴ乱獲など目に余る行状で、明確な領海侵犯事犯であるのに的確な防御もできず、指をくわえているだけにしか見えないのがこの国の現実です。
小笠原を超えれば後は太平洋の対岸の米国との太平洋分割支配が待っています。日本を含め東南アジアの各国は米中二大国のせめぎ合いの中では、その存在は残念ながらかすんでしまっていると言わざるを得ません。戦後経験したことのないこのような現実をそれでも指をくわえてみていていいのでしょうか。国家国益を守ってこそ日本人にとっての平和と発展がありうるのです。私たちは、今自国をしっかり守り国家国益を確保するという意思表示が問われているという認識をもたなければならないと思います。
常徳市へ戻った曹さんは、日本と日本人の素晴らしさを身近な人たちに自慢げに話していることでしょう。東近江市と常徳市のこの当たり前で普通の関係が、過去に拘泥することなく未来志向の両国関係の相似形になることを期待したいものです。






