参議院議員 林 久美子
すっかり秋も深まって、冬の足音が聞こえてきました。今年も残すところあと約一ヶ月です。そんな中、永田町では、衆議院解散の風が強まっています。
今、原稿を書いているのは、一一月一二日。外交日程で海外にいる安倍総理は、一七日に帰国します。永田町でささやかれている解散総選挙のシナリオは以下の通りです。『安倍総理が帰国した日に、消費税率を一〇%に引き上げるかの判断材料になる七~九月期の国内総生産(GDP)の速報値が発表される。そして翌一八日には、消費税に関し有識者の意見を聞く最終会合を開催し、再増税の先送りを決める。そして衆議院を解散する』――。この原稿が掲載される頃には、解散が発表されているのかもしれません。早くも一二月一四日か二一日に投票日との憶測も流れ、永田町は解散風一色に染まっています。
では、解散の大義は何なのでしょうか。六〇〇億円の税金を投入して行われる解散総選挙。その必要性や意味があるのでしょうか。
アベノミクスによって日本経済が復活するかのような夢を与えた安倍政権。しかし発足から約二年経過して、それが幻であったと多くの国民が気付き始めています。
内閣府が一一日に発表した「景気ウォッチャー調査」では、足もとの景気の状況を示す十月の指数は、前月より三・四ポイント低下。二~三カ月後の景気はどうなるのかとの見通しも、前月より二・一ポイント低くなっており、五カ月連続で前の月を下回りました。実際に、経済の現場では、原料高によってあらゆる業種で仕入れ価格が上がっているため、中小零細企業は依然として厳しい環境に置かれています。物価上昇に賃金のアップが追いつかず、サラリーマンの生活はより苦しくなっています。米の価格の低下により、農家の生活は厳しくなり、最近では戸別所得補償制度の復活を求める声を数多くいただいています。つまり、アベノミクスによる恩恵は、資産のある人や大企業などに偏っており、普通に生活しているサラリーマンや中小企業の皆さん、農業に携わっていただいている方々などには、その恩恵は及んでいないのです。
加えて、内閣改造以降、安倍政権には「政治とカネ」の問題や「公職選挙法違反」問題などが、相次いで発覚し、国民の厳しい目が向けられています。国民の厳しい視線は、政権にとっての脅威であることは、容易に想像できます。
こうして考えてみると、今回の解散には大義はなく、アベノミクスの失敗を隠し、選挙を行うことで目先を変えて、数々の不祥事を隠す…。まさに政府与党にとっての都合のみを優先した解散であることに疑いの余地はありません。
しかし私たち民主党は、受けて立たねばなりません。アベノミクスに象徴される強い者に偏った政治を、地方に住む人、弱い立場にある人、まじめにコツコツ働き、暮らしている人にも、あたたかい光を当てる政治に変えていかねばなりません。私も全力で頑張ります。皆様、どうぞ宜しくお願い申し上げます!






