滋賀県議会議員 今江 政彦
滋賀県のこの秋の水稲の作況指数は長雨や日照不足が原因で平年並みを下回る状況になり、出荷する際に農家が受け取る概算金も60キロあたり昨年比で約3千円の安値となり、1万円台を割るという危機的状況になっています。
この結果、農家の大幅な所得低下が見込まれ、とりわけ大規模農家や集落営農組織の経営に大きな打撃を与えています。多くの農家は年末までに生産設備などの決済を控えており、大幅な赤字の中で来年も米づくりをするかどうか大きな悩みを抱える状況になっています。
こうした事態に対して三日月滋賀県知事も10月22日に国会や農林水産省を訪れ、米価の下落による農家の減収に対して国が早急に対策を講じるように緊急要望をされました。
米価下落の大きな原因として国が米の在庫が過剰であることをわかっていながら十分な対策を取ってこなかったことが挙げられます。また、2018年度を目途に国がこれまで行ってきた米の生産調整いわゆる減反政策の廃止を決定したことも米価の下落に大きな影響を与えているのではないでしょうか。
主食である米の需給バランスの維持や過剰米対策は政府の大きな責任であることはいうまでもありません。米価を市場まかせにしていれば大きな農業地帯を抱える滋賀県経済のみならず、わが国の食の安全保障にも大きな影響を及ぼしかねません。農業者の経営所得対策とあわせて国による米の価格安定対策をあらためて強く求めるものです。
民主党政権で実施された農家の「戸別所得補償制度」は自民党からバラマキ政策であると厳しく批判されましたが、2012年産の米価の大幅下落の際には1万5千円の固定払いと変動払いをあわせて一反あたり3万1千円が支払われ、農家の所得補償と経営安定に大きく資することができました。
しかしながら、安倍内閣はこの交付金を今年度から半額にするなど農家の思いと反する農業政策を続けています。毎年、安心して営農を続けていくためにはまずは補助金を1万5千円に戻すべきです。今国会は「地方創生国会」と呼ばれていますが、地方の基幹産業である農業を疲弊させる政策を進める安倍内閣に果たして「地方創生」を語る資格があるのでしょうか。






