衆議院議員 武藤 貴也
9/5朝日新聞が従軍慰安婦について「強制連行」があったとした過去の一部報道を取り消した。根拠となった「吉田証言」の初掲載が1982年なので、取消に32年も要したことになる。なぜ一つの記事を訂正するのに長い時間を要したのか、ある種の「悪意」を感じざるを得ない。
「強制連行」を証言した吉田清治氏著書『私の戦争犯罪』は、発表当時からその信憑性について疑問が指摘されていた。その後、現代史家の秦郁彦氏による現地調査でフィクションであることが明らかとなり、吉田氏本人もそれを認めていた。にもかかわらず朝日新聞は慰安婦問題を取り上げ続け、その結果、国連の「女性への暴力特別報告」に関する報告書「クマラスワミ報告」や、韓国政府の公式的な調査文書にも「吉田証言」が引用されるなど、世界的に日本の名誉を著しく毀損してきた。まさに問題の「発火点」が吉田氏の本であり、国際問題にまで拡大したのが朝日新聞だと言える。
従って訂正記事を出し謝罪会見を行っても責任を取れる次元ではないかも知れない。仮に社長が辞任・辞職、もっと言えば廃刊になったとしてもそれは同様だろう。その前に世界に謝罪し誤報だったことを知らせる広報活動を徹底すべきだと思う。
読売新聞会長・渡辺恒雄氏は、9/11各紙で「メディアは万能では無く、何でも自由というのは間違っている。法律に規制されないうちに誤報・捏造などの問題を自浄作用で克服していかなければならない」とコメントした。私はこれを「メディアを公正な観点から法規制すべきだ」と言っているように感じた。
日本では、国家に対し誤報・捏造を行った報道機関があったとしてもそれを罰する法律はない。国家反逆罪に該当するような法律がないため、いくら国を貶めても法的に罪に問われることはない。つまり、新聞は嘘でも捏造でも自由に報じてよいことになっていると言ってもいい。テレビは放送局が限られており、影響も大きいことから放送法4条に「政治的に公平であること。」「報道は事実をまげないですること。」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」という規定がある。新聞にはこうした法律すらない。
この問題を通じ、「河野談話」等の政府見解を改めることは勿論、報道に関する法規制の必要性も実感した。それはあくまでも国民の知る権利や報道の自由を侵害するものではなく、公正・公平な報道を義務付け、嘘や捏造をしてはならないという規制や罰則規定も盛り込んだ法律を作るべきだろう。朝日新聞の問題がクローズアップされる今、恐れずこの問題に向き合うことが政治家に求められていると思う。






