滋賀県議会議員 山田 実
9月1日から5日までイタリア共和国ペルージャで「第15回世界湖沼会議」が開催され、私も参加してきました。
琵琶湖に淡水赤潮が発生したのが1977年。県民は自ら「せっけん運動」を繰り広げ、政治の側も「琵琶湖富栄養化防止条例」を制定するなど、県をあげて琵琶湖環境の再生と保全に取り組みました。その一区切りとして1984年に第1回世界湖沼環境会議(LECS'84)が滋賀県で開催され、以降ほぼ2年おきに世界各地で開催されてきました。
そして今年のイタリアでの世界湖沼会議は30年目の開催でした。
新滋賀県知事になった三日月大造知事も開会セレモニーで約15分間のスピーチを行い、研究者・市民・行政が一緒になって湖沼問題に取り組んだ30年前の「せっけん運動」を紹介しながら、滋賀から始まったこの会議の意義を強調されました。同時に、外来魚や水草など新たな課題を抱えていること、流域治水条例などを紹介し、人のつながりが湖沼保全の鍵になると呼びかけられました。
会場では赤野井湾や針江の取り組みなどのポスターセッションや「湖沼と人の関わり」「湖沼流域管理」「ガバナンスと管理」など8つの大テーマのもとに40近い分科会が設定され、発表者からそれぞれ20分から30分の報告と意見交換が行われました。
今回の世界湖沼会議の副タイトルが「レイクス・ザ・ミラー・オブ・ジ・アース(湖沼は地球の鏡)」とされていたのが印象的でした。これは「湖沼は文明の症状を映す鏡である」という「LECS'84」の琵琶湖宣言の一節を思い起こさせます。分水嶺を県境とする滋賀は滋賀県に降った雨の9割以上が琵琶湖に注ぎ込み、人の営みが琵琶湖の環境に大きな影響を与えます。私たちの文明のありようが琵琶湖の健全さに反映されます。
滋賀のような地域構造を持たずとも、地球環境・湖沼環境は人類の営みに左右されます。
湖沼会議は「科学者」が中心になりがちですが、市民参加の意義を踏まえた知恵の積み重ねのための世界湖沼会議にしていくことが大事だと感じました。
イタリアでの滞在時は「曇りときどき晴れ。ところによっては雷雨」という不順な天候でした。「地球規模の気候変動」も私たちが抱える大きな課題です。まさに、「湖沼は地球の鏡」を思い起こした第15回世界湖沼会議でした。






