高島市が検査データ隠ぺい
◇全県
高島市が国の基準値(一グラム当たり三ナノグラム)を超えるダイオキシンを含む廃棄物を大阪湾広域臨海環境整備センター(大阪湾フェニックスセンター)が管理する神戸沖埋め立て処分場に違法に搬入していた問題で、福井正明市長は十一日に会見し、「数値を改ざんし隠ぺいしたことは否定できない」と陳謝。さらに十二日には兵庫県庁と神戸市役所を訪れ、兵庫県環境部長と久元喜造・神戸市長にも謝罪し、今月中にも第三者委員会を設置して原因究明に努めることを確約した。
県の説明によると、四月に会計検査院が市環境センターを立ち入り調査したところ、基準値を超えたダイオキシンの測定結果については報告義務がある県やフェニックスに意図的に知らせてこなかったことが発覚。
ちなみに基準値を超えれば、フェニックスでは処分できず、処理が認められた処理場に搬入しなければならない。市環境センターで基準値を超えたのは七年間で六回あり、平成二十四年度が最も高く基準値の十七倍だった。
同センターでは、基準値を超えれば、高濃度ダイオキシンが堆積する空気予熱器の伝熱管の付着ダストなどを清掃して再度測定し、基準値以下になった数値だけをフェニックスや県に報告していた。
高島市は十九年度から昨年度まで、基準値を超えるダイオキシンを含むばいじん六百十三トンを神戸沖処分場に搬入していたという。
「あまりにも悪質」として、フェニックス側は五月三十日、同市からの搬入を停止している。
県循環社会推進課の森尚一課長も十一日会見し「市が県にも基準値を超えるデータの報告をしなかった。市に原因究明および再発防止の対応を求めている」と述べた。
また県は、他の六市および三つの一部事務組合が設置する計九焼却施設に対し、今月五、六日に過去五年間にさかのぼって、ばいじん等のダイオキシン類濃度について報告漏れがないか調査を行った結果、基準超えたものが報告されなかった事例はなかったという。
県内の民間産廃業者は「民間業者がこのような不正なことをしたらすぐ許可が取り消しになるだけに、民間では、今回のようなことはあり得ない。自治体の体質はぬるま湯だと言わざるを得ない。高島市の施設は、平成十四年から十八年度まで焼却炉メーカーが維持管理をしていたのに、十九年から市の職員が維持管理をするようになったのも遠因ではないか」と指摘している。(石川政実)







