参議院議員 林 久美子
現在、民主党に「少子化・人口減少問題検討チーム」が立ち上がっており、世界の中でも成熟国家となった日本において「少子・高齢化」「人口減少」「莫大な借金」が成長阻害要因として重くのしかかっているという現状認識に立って、前者二つの問題を解決するべく、私たちは議論を重ねています。
このままのトレンドでいけば、将来日本はどうなるのか――。日本の総人口はこの先一〇〇年で、ちょうど一〇〇年前、明治時代後半の水準に戻っていく可能性が指摘されており、この変化は一〇〇〇年単位で見ても類を見ない極めて急激な減少となっています。労働政策研究・研修機構の推計によると、労働力人口は二〇一二年の六五五五万人から二〇三〇年には五六八三万人に減少するものとみられており、ここ一〇年で一〇〇〇万人近く労働力人口が減少。労働力人口の減少は貯蓄率低下や資本ストックの減少を引き起こし、創造性や経済規模の縮小を招き、経済成長は鈍化していくものと懸念されます。そこで少子化が引き起こす人口減少に歯止めをかけなければならないという議論になるわけです。
私はすべての女性に子どもを産むべきだと強要するつもりはありません。多様なライフスタイルが認められるべきだと考えています。子どもを持たない人生を選択する自由もあって良いのだと思います。ただ、子どもを持ちたいのに持てない状況にある人を救いたい。家族で子どもを育てていた戦前の日本社会から、核家族で子どもを育てなければならない社会に変貌を遂げた現代においても、安心して子どもを持てる状況をつくり、結果として少子化が解消されることが望ましいと思うのです。実際に、結婚したカップルの持ちたい子どもの数は二・四二人。実際の子どもの数は一・七一人。出産を躊躇する理由は「子育てにかかる経済的負担が大きい」が五八・六%、「仕事と子育ての両立環境の整備が不十分」が四六・一%。つまり子育て家庭の経済的負担を軽減することと、平成二九年までは増加傾向が続くとみられている待機児童の解消は、最低レベルの「必要条件」と言えます。
そこで公立学校の教育を充実し、高等教育等における奨学金を拡大するなど、子育てにかかる経済的負担を軽減する取り組みを引き続き行なわねばなりません。また仕事と育児の二者択一を女性に迫る時代から「共働き家庭を前提に子育て家庭を支援する」という考えに転換し、配偶者控除の廃止・縮小をはじめとする働き方に中立な税制に変えていかなければなりません。また、育児休業給付金の給付率をさらに拡大して男女ともに育児休暇を取得しやすくするほか、キャリア・ロスを最小化する取り組みが必要です。さらに、保育所等就学前施設を増やしていくこと、非正規化が進み待遇に苦しむ保育士さんの待遇改善を行うことで人員不足を解消していかねばなりません。「小一の壁」と言われる学童保育の問題も重要です。
いよいよ来年四月から、「子ども・子育て新制度」が本格的にスタートします。この新制度の状況を見守りながら、引き続きこの国家的な課題である少子高齢化・人口減少問題の解決に取り組み、しっかりと処方箋を示していきたいと思います。






