滋賀県議会議員 山田 実
NPO法人「菜の花プロジェクトネットワーク」代表の藤井絢子さんが、地域づくりに貢献した個人や団体に贈られる今年度の「地域づくり総務大臣表彰」の大賞を受けられました。このネットワークの事務局長をしている私としても藤井さんの受賞を嬉しく思います。
いまからちょうど30年前の一九八四年、滋賀県で「世界湖沼環境会議」が開催されました。この会議では「湖沼は文明の症状を映す鏡である」という認識のもとに「琵琶湖宣言」が採択されました。菜の花プロジェクトは狂いはじめた文明の歯車を正常な姿に戻すための取り組みといってもいいかも知れません。
まだまだ小さな取り組みですが、菜の花プロジェクトは環境の保全と再生をめざし、地域から循環型社会のモデルを創り出す活動です。廃食油の回収に始まり、せっけんへのリサイクル、軽油代替燃料へのリサイクル、転作田を活用した菜の花栽培、田園景観の創出、環境学習、観光への活用、食とエネルギーの地産地消など「地域が自ら考え、地域が自ら行動する」ことによって問題を未然に防止し問題を解決する。誰もが取り組める資源循環の地域モデルは実現可能な仕組みづくりとして全国に大きな勇気を与えてきたと思います。
今年で14回目になる全国持ち回り開催の「全国菜の花サミット」は北海道から九州まで各地で同様の取り組みを広げていますが、国内だけでなく「リサイクルせっけん運動」は東アジアを中心に取り組まれています。今回の藤井さんの受賞にはこうしたネットワークの広がりも評価されたのでしょう。
同時に、菜の花プロジェクトは現役世代から次の世代へという広がりにも注目しています。若い世代の育成をめざして毎年開催している「全国菜の花学会・楽会」や八日市南高校での「高校生レストラン・高校生カフェ」、八幡工業高校との連携による「バイオディーゼル燃料(BDF)を活用した地域振興」などは次の世代への橋かけとして取り組んでいる事業です。
3.11東日本大震災は、過度の大規模集中型から「小規模分散型」への社会転換の必要性を示唆しました。「食とエネルギーの地域自立」が菜の花プロジェクトのテーマです。菜の花プロジェクトの取り組み、藤井さんの取り組みが評価される大きな背景には藤井さんの「草の根から世界を変えるために取り組む」という熱い思いと行動があるからだと感じます。






