滋賀県議会議員 井阪 尚司
今、「ふるさと絵図」と呼ばれる心象絵図が注目されています。県立大の上田先生が始められた絵図づくりで、すでに県内には30あまりが絵屏風になっているそうです。
まず、地域のお年寄りに50~60年前の様子を聴きます。多くの人から何回も話を聞いて、昔の地元の様子をイメージしていきます。そして、記録を元に四季の変化を加えて絵を描きます。完成後はお年寄りが語り部となって絵解きをされます。
滋賀県内全ての地域で、ふるさと絵図を残してほしいと願う理由がいくつかあります。
(1)お年寄りが語り部となって絵解きをされるので、かつての地域の様子や豊かな経験を伝えることで、地域の文化を伝えるツールになります。
(2)井戸から水を汲み、水路から風呂の水を運んだ暮らし等を知り、五感を使って追体験できることから、「もったいない」の意味や循環について考えることができます。
(3)聞き手の子どもたちや若い世代の人たちとの交流が生まれます。また、学校での出前授業や滋賀を訪問した都会の人たちにとって滋賀の環境文化について学ぶ機会になります。
(4)絵図学習により、子どもたちや若い世代が、ふるさとを自分の言葉で語れるようになり、ふるさとへの自信と誇りと感謝の気持ちが育まれます。
(5)心象絵図は、回想法と呼ばれる手法の一つで、お年寄りの脳裏に刻まれた記憶を自らの力で再生することから、自身の生き甲斐にもつながっていきます。
この絵図づくりは、昔の様子を語り部のお年寄りにしか聞けませんので、チャンスは今しかありません。また、ふるさと絵図の取り組みは、文化、福祉、教育、暮らし、環境、生物、農林、観光、コミュニティなど幅広い分野と関わることから、国や県が進めるESD(持続可能な環境の教育の推進)につなげて、県内外や世界にも紹介していきたいと思っています。早速、今月、私がESD近畿プログラム委員会の滋賀代表を仰せつかっている関係から、副大臣と政務官にお越しいただき学校視察をしていただく予定です。3月2日には、学校との連携で成功している矢倉学区の事例を日野などでも紹介していただきます。






