3月4日からは県近美で糸賀展
◇全県
日本の障害者福祉を先進的な取り組みでリードした故・糸賀一雄氏(一九一四~一九六八)の最後の講義がデジタル化され、一部がインターネットで初めて糸賀一雄生誕百年記念事業総合サイト「生きることが光になる」(http://100.itogazaidan.jp/event/event_2)で公開された。期間限定で三月三十日まで。同実行委員会は、「糸賀氏の口調からその人柄などを知ってもらえる機会になれば」と話している。
糸賀氏は鳥取市に生まれ、京都帝国大学を卒業後、滋賀県庁に入庁した。戦後は、池田太郎氏と田村一二氏とともに戦災孤児や知的障害をもつ子どもらを集め、教育する全寮制の近江学園(現在湖南市)を大津市内に設立した。
糸賀氏が当時提唱した福祉思想「この子らを世の光に」は、著書によると「子どもたちに哀れみの政策を求めるのでなく、自ら輝く素材である子どもたちにいよいよ磨きをかけて輝かそうとする」もので、世界的にみても先進的な考え方だった。
公開される講義の肉声は、昭和四十三年九月十七日、県児童福祉施設の新人研修で録音された九十分のうち五分間。糸賀氏は講義の途中で倒れ、翌日、帰らぬ人となった。
この講義の全公開は、三月四日から県立近代美術館(大津市)で始まる糸賀一雄展で実施される。会場内の聴講ブースで聴けるほか、来場者に限り、パソコン(ウィンドウズ、マック端末)やスマートフォン(アイオーエス、アンドロイド端末)でも期間限定(三月三十日まで)で聴けるよう、専用のURLとパスワードを渡す。
なお、同展では、糸賀氏らが「どのような時代に」「何を思い」「何に取り組んだのか」について振り返ることを目的に、糸賀氏と関係者の直筆資料やパネルを展示する。






