滋賀県議会議員 有村 國俊
経済同友会は、30年後の将来ビジョン「ミトコンドリア」と「カレーうどん」を発表しました。
「ミトコンドリア」は、生物の細胞に内在しDNAの保持、環境変化への対応という役割を果たしていて、永年の文化や伝統を護りつつ、身の周りの変化に柔軟に対応する日本人の特徴のひとつ。「カレーうどん」は、インド由来のカレーと中国由来のうどんを、和風だしで食べるという日本人の独創性の象徴だそうです。
そんな日本人の個性を活かせば、30年後の平均所得は現在の5倍になり、企業の利益率は10%を超え、さらに現役で働く高齢者の割合や女性が管理職に占める比率が各50%になるとしています。
これだけでは意味不明もありますが、現役の高齢者50%というのは、「高齢者が健康を保ち、現役として働き活躍し続ける」ということなので、誰しもそうあってほしいと願っていることではないでしょうか。
さらに特筆すべきは、今後30年の首相交代は5人にとどめ、健全な長期政権を続けるべきと指摘しているところです。現にアメリカは30年で5人の大統領、イギリスも30年で5人の首相が大きな改革を実現してきました。ならば日本も、今後30年は5人の首相に改革のリレーを委ねようというものです。顧みれば、これまでの日本は30年で18人もの首相が登場しました。これは、誰が見ても異常なことでした。健全な長期政権を託す案は大いに賛同できるものです。
さて、昨年、自民・公明・民主の3党が、消費税収を社会保障に充てる「税制抜本改革法」を成立させました。これを踏まえ、今月、安倍首相が表明した消費増税は政情として大きな試練になりますが、日本の公的債務残高は、GDPの約245%に迫っているのが現実です。増え続ける社会保障費の財源確保故に、苦渋の決断であったに違いありません。日本もギリシャのようにいずれ破綻への道を歩みかねないと危惧する国内外の人々にとっても、年間7兆5千億円の歳入増は、小さいながらも重要な第一歩となります。
論ずるまでもなく、3本の矢からなる経済再生戦略「アベノミクス」を確実に機能させることが大前提となりますが、「アベノミクス」に関しては、滋賀、青森、山形の3人の知事が「効果を感じない」と報道機関に回答しているのに対し、ほか41人の知事は「地域経済への効果を感じる」など期待感を示しています。
2年前の日本は、すべての希望の光が失われたかのように見え、国際的にも影響力の低下を甘んじて受け入れてきました。然れども、経済同友会の意思「ミトコンドリア」と「カレーうどん」の眼目と相俟って、日本再生の切り札となる「アベノミクス」を何としても成功させなければなりません。地方議会に身を置く私としましても、本県の経済再生へ向け、尚一層の研鑽と政策提言を重ね、諸施策へ反映できるよう努めて参ります。






