滋賀県議会議員 高木 健三
我が国は、世界に類を見ないスピードで超高齢社会を歩んでおり、介護、医療、年金という高齢者の社会保障費は既に100兆円を超えております。少子化が回復しない中で、持続可能な社会保障制度をどの様に構築していくのか、いわゆる『税と社会保障の一体改革』が消費税の引き上げ議論を含め衆目の的となる中、社会保障制度改革推進法に基づき内閣に設置された、社会保障制度改革国民会議は、「確かな社会保障を将来世代に伝える為の道筋」と副題を添え八月六日に報告され、二十一日には閣議決定がなされたところです。この報告書の前文には、「日本を世界一の長寿国にした世界に冠たる社会保障制度を、将来の世代に伝えるために、現在の世代はどのように努力をしたらよいのか、という事を考え抜いた結論」と書かれています。 さて、基本自治体を保険者とする介護保険制度では、二〇二五年を目標とした地域包括ケアシステムの構築が、第5期介護保険事業計画期間から進められています。この地域包括ケアシステムとは、高齢者のニーズに応じた住宅が提供されることを基本に、生活上の安全、安心、健康を確保するために、医療や介護、予防のみならず、福祉サービスを含めた様々な生活支援サービスが日常生活の場で、適切に提供できる様な地域での体制と定義されています。私は、簡単に言えば「福祉という観点からまちづくりを進める」という事と理解しています。各市町では、地域の実態把握をするためニーズ調査が今年行われるとお聞きしていますが、それぞれの市町の特徴に応じた地域包括ケアシステムの構築が始まろうとしているところであり、まさに全国それぞれオンリーワンの福祉のまちが出来、人生の最後まで、その人らしく生きられる社会が二〇二五年には構築されますことを期待するものです。そこで、市町が中心に地域づくりが進んでいる中で、広域行政を担う地方自治体、いわゆる県行政はどのような役割を担うのか、と考えますと、非常に主体性が見えない、不明確と言わざるを得ません。
そこで、私は、介護が必要であろうがあるまいが、全ての県民がその人らしく生きていける社会を築くために、県の役割はどのようなところにあるのか、社会保障制度改革国民会議の報告などを踏まえながら、私も、県民の負託を受けた議会人として、この報告書を真摯に受け止め、将来に向けて責任ある行動をとらなければならないと強く感じる所でございます。






