県クリーンセンターの経営改善基本方針
東日本大震災のガレキ処理も焦点に
地域振興費の見直し必至
◇湖南・甲賀
経営難に陥っている県の最終処分場「クリーンセンター滋賀」(甲賀市)を立て直そうと、三月に有識者で構成する県の経営改革方針検討委員会が嘉田由紀子知事に報告書を提出したが、この中で示された経営改善策の基本方針の十二案のうち、県では「A1―イ+」、「B2―イ+」の二案に絞り込んだ模様である。七月十一日開催の環境・農水常任委員会に向け素案づくりが大詰めを迎えている。 【石川政実】
クリーンセンターは平成二十年十月、(財)県環境事業公社(理事長=嘉田由紀子知事)によって、甲賀市甲賀町神に開設された産業廃棄物の管理型最終処分場である。工事費(一期工事のみ)は七十三億六千万円で、埋め立て容量は二十万九千立方メートル。地元(甲賀市と神区)とは、埋め立て期間を開設から十五年間とし、地域振興費五十五億円を支払う協定を結んでいる。
しかし開業前に公社が推計していた同センターの受入れ量は六・七万トン(年間)だったものが、二十一年度の実績はその三分の一に過ぎず、運営費を処分料収入で賄えない状況で、建設工事費や地元振興費を県が補填(ほてん)している。 県では公社に毎年十数億円を補填し、二十二年度までの県負担は四十億五千万円に上る。このままいけば将来も含めて約百五十六億円の公費投入が必要と試算されている。このため県では検討委員会の提言を受けて、経営改善の基本方針の素案をまとめる作業を行っている。
検討委員会が提言した十二案から県が絞った二案は、いずれも現在の埋め立て容量二十万九千立方メートルを四十六万八千立方メートルに拡大させる二期工事を実施する内容となっている。
具体的には、「A1―イ+」案は、公社が引き続いて運営するもので、埋め立ては十七年間。県の負担総額は百四十七億一千四百万円(二十二年度までも含む)。
「B2―イ+」案は、県の直営に切り替え平成三十一年度から指定管理者制度を導入するもので、埋め立て期間は十七年間。県の負担総額は、百四十六億二千五百万円(同)。ただし国庫補助を受けた場合の県負担額は、百四十四億三百万円。
この二案は、運営が公社、県直営とまったく異なっている。地元では、指定管理者制度より、外郭団体である公社を望む声が強く、「A1―イ+」案が最有力だ。
二案はいずれも地元との協定の「埋め立て期間十五年」を超えるため、あらためて地元協議が必要になってくる。その際、報告書の指摘のように、県では地元振興費五十五億円の見直しを求める公算が高いが、地元の猛反発が予想される。このため、県は今回、地元との間を調整する第三者機関の設置も検討か。
また県は、基本方針の素案の中で、東日本大震災のガレキなどの受け入れを打ち出す可能性が高く、放射能汚染物の扱いをめぐって論議を呼びそうだ。






