内容精査の後、市議会に諮る
◇湖南・栗東
栗東市がたばこ業者へ四億円を貸し付けたものの、返済期限内の回収が困難になっていた問題で、市は、大津簡易裁判所で業者と進めてきた調停について「双方合意できる状態まできた」として、調停案を受け入れる方針を固めたことがわかった。内容を精査した後、成立のための議決を得るため、市議会へ調停案を提出する。
市に対して調停を申し入れていたのは、たばこ小売業のキシダサービス株式会社(本社・京都市)で、市の低利融資制度により平成十二年十二月二十六日に二億円、同十三年十月一日に二億円の計四億円を借りた。貸付期間は十年。
先に借りた貸付金の返済期限は平成二十二年十二月二十五日、後の貸付金の返済期限は二十三年九月三十日となっていた。
ところが同社は、返済期限が迫る昨年十二月十三日、市に対して「経営が厳しい」として四億円の元本返済の猶予を求める調停を大津簡易裁判所で申し立てた。
これより以前、市は同社から返済猶予の打診があったものの、満期の一括返還を規定する条例に基づき、認めてこなかった。しかし、調停では、同社が完済を前提としたため応じた。
調停は今年一月から五月まで四回行われ、五月六日に調停案が示された。担当の市経済観光振興課は「成立前であり具体的な内容は公表できないが、貸付金は税金を投入しているので、調停案は市民の理解が得られるものが条件」としている。
この低利融資制度は、市が平成十二年、たばこ税の増収を見込んで、十年間に五十億円以上の納税を見込める業者に融資するとして施行した「市企業事業資金貸付条例」によるもの。
同制度を巡っては、同社とは別に、市は今年三月、大阪市のたばこ業者を相手取り、貸付金四億五千万円の返還を求める訴訟を大阪地裁で起こしている。





