9月に避難区域など盛り込んだ素案
◇全県
県の原発防災計画の見直しに向けた第一回検討委員会(委員長=林春男・京都大学防災研究所巨大災害研究センター教授、委員十六人)が十九日、県職員会館で開かれた。
これは、福島原発事故の避難区域が国のEPZ(防災計画を重点的に充実すべき地域の範囲)で定める八―十キロを超えて拡大されたのを受けたもの。
国指針に沿った県の現行計画では、直近の敦賀原発から県境までの距離がEPZの範囲外の十三キロであるため、避難の対象外となっている。しかし、福島原発の避難区域の三十キロ圏内でみると、長浜市と高島市が範囲内に入る。
このため見直しでは、(1)避難区域の検討(2)現状の放射能モニタリング計画の見直し(観測ポイント、装備充実など)(3)危機情報の共有化(事業者との定期的な協議、住民への情報提供、緊急時の情報共有)―を中心に行う。
会議の冒頭では嘉田由紀子知事が、「福井県で事故が起こればどうなるのか。健康、くらし、産業だけでなく、琵琶湖を抱える滋賀県がしっかり計画を見直さないといけない」と決意を述べ、「生活の視点」を重視した計画策定を求めた。
続いて、県防災危機管理局の説明で、見直しの基本的な考え方について、避難計画の策定やモニタリング体制強化などが挙げられたほか、来年三月策定を目標にした行程表が示された。
委員の意見交換では、「住民の避難は、(事故に応じて)妊婦、乳幼児だけを避難させる考え方もある」「原発事故がどれだけの規模を想定するかで計画は大きく変わる」「県民生活で安心してもらえる論理を組み合わせていかないといけない」など活発な議論が行われた。
今後のスケジュールは県によると、気象や地形のデータから放射能拡散を予測した放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)を国や日本原子力研究開発機構から提供を受けて防災計画素案を九月までに作成し、検討委員会で審議。さらに県内市町の意見も受けたあと来年一月に計画案を策定し、パブリックコメントを経て、三月までに計画を策定、県議会へ報告するとしている。





