タンパク質「RB1CC1」など
◇大津
滋賀医科大学(大津市)は、乳がんの再発・死亡のリスクなどを予測できる指標を特定した、と発表した。この発見により、乳がん患者の五年以上フォローが必要かどうか科学的根拠に基づいて判断でき、患者と医師の負担の軽減につながる。
同大学によると、通常、がんの治療においては五年の生存が治療成功の一指針とされているが、乳がんでは治療を八―十年を行っても、再発や死亡に至るケースがあり、いつまで治療を行い、いつまで経過をフォローするべきか明確な科学的根拠はなかった。
そこで同大学臨床検査医学講座が、大阪府立成人病センターと共同で、三百二十三人の乳がん患者の解析を行った結果、タンパク質「RB1CC1」が乳がんの長期予後(再発・死亡のリスクなど)を予測できる指標であることを特定した。
「RB1CC1」は通常、細胞核内に存在するタンパク質だが、これが細胞核外に存在する場合や全く存在しない場合については予後が悪い。
さらにがん抑制分子として知られているタンパク質「RB1」及び「p53」と関連させ解析を行ったところ、この三者のうちどれかに異常がある場合においては、特に五年経過後の再発や死亡のリスクが高いことが明らかになった。
検査は、手術時や生検時に採取した病理標本を用いて実施できるため、新たに患者に負担をかけることはない。
この研究結果を活用について同大学は「患者の要望に応じて実際に検査を実施するために、 体制整備や料金設定の準備を進めていきたい」としている。





