森のめぐみ生かして 物産開発や観光振興も
◇湖南・栗東
森林が四割を占める栗東市では、大企業単独でなく、全国的に珍しい地元企業合同による森林保全が進められている。栗東市商工会と金勝生産森林組合が結ぶ「琵琶湖森林パートナー協定」に基づくもので、もう一つの特徴は栗東独自のエコ観光への活用。環境意識の高まりとともに、将来的には一般市民にも参加を呼びかけたいとしている。
協定によると、「栗東 きょうどう夢の森」と名付けた同市金勝地域の森林を整備するため、栗東市商工会が商工会会員(千三百社)から協賛金一口一万円を募り、これを金勝生産森林組合へ平成二十一年度から五年にわたって整備資金として提供する。
金勝地域の山林は全国と同様、国産木材の需要低迷などにより間伐や枝打ちが十分できない状況が続いた。
協定五年間の整備目標は六十三ヘクタール。初年度の二十一年度は六十八事業所から八十八万円の協賛金を受け、二・六ヘクタールを整備した。二酸化炭素吸収量は九・五トン、直径百メートルのボールに相当するという。二十二年度は二・八七ヘクタールを見込んでいる。
協賛企業に対してはCO2吸収協力証を発行し、環境に貢献するイメージアップに生かしてもらう。
これと連携する栗東独自のエコ観光では、一泊二日のモニターツアーを一昨年と昨年の秋に開催し、宮城県から福岡県まで全国各地から参加者が訪れた。自然を満喫する金勝山ハイキングのほか、JRA栗東トレーニング・センターの見学、人気騎手との懇談を盛り込んで好評だった。
また物産開発では、市のシンボル「栗」にちんだ菓子類を手掛ける。昨年は綾羽高校製菓コースの生徒を対象にレシピコンテストを開き、へそくりをもじった洋菓子が生まれ、商品化を検討。栗のみそ漬、渋皮煮も開発中だ。
市商工会の福永智視・経営支援課長は「商工会などによる農産物加工は従来からあるが、その根本である森の整備に手をつけたのは全国に先がけた事例。薄く広く協賛を求めて、地元企業による地域貢献になれば」と話している。







