アサヒビールの野洲駅前所有地転売問題 山崎前市長が市の説明に反論
◇湖南・野洲
野洲市のJR野洲駅前の土地約九千平方メートルを所有するアサヒビール(本社・東京)の売却問題で、同社幹部は十二日、市役所を訪ね、同市が購入するかどうかの回答をする期限を市の希望通り、「来年十月末まで延長する」と回答した。回答は、市とアサヒ社が平成十七年四月に取り交わした確認書に基づくものだが、こ れを作成した山崎甚右衞門・前市長が本紙インタビューに応え、市の議会答弁などに真っ向から反論した。【石川政実】
――平成元年に野洲町(現・野洲市)とアサヒ社が結んだ協定書では「アサヒ社が駅前を開発するにあたっては町と協議し、地元業者へ配慮する」としていた。しかし十七年に市がアサヒ社と交わした確認書では、平成元年の協定書を反古にして「アサヒ社が売却しても市は異議を申し立てない」という大転換をしてい る。それだけに、なぜ議会に確認書を説明しなかったのか。
山崎 アサヒ社が、いつ、どんな企業に売却するかもわからない中、私の集大成としてつくったのが、あの確認書だった。アサヒ社にくぎを刺したのだ。また市の担当者には、確認書の件を議会に説明するよう伝えていた。当然、市議会の地域活性化特別委員会で、担当者が確認書の内容を説明し、委員長が次の 全員協議会に報告されるものと考えていた。協議会への説明はなかったのかもしれない。
――二十年十月に新市長に就任した山仲善彰氏に引き継ぐ際、確認書の存在を知らせなかったのはなぜか。
山崎 すでに確認書の件は終わったことなので、あえて報告しなかった。書類は、すべて市に保存されているからだ。
――十七年秋ごろ、アサヒ社が駅前の土地の一部(Cブロック)を地元不動産業のT社に売却し、T社が十八年にマンション建設のため県へ建築確認申請をする際、同社の土地に市有地を編入している。この時、市が公有財産管理規則の許可をとらないで、承諾するという異例の措置をし
たのはなぜか。
山崎 承諾書があったことは、まったく記憶にない。担当者が勝手にやったのだろう。
――市が承諾することについての回議書(書類)には、山崎市長印が押されているとされているが。
山崎 それが事実なら捺印したのかもしれないが、正直、覚えていない。部下に対し細かいことまで口ばしを入れるやり方を私は好まないからだ。確かに業者の建ぺい率や容積率に配慮して、市有地を編入するやり方はおかしい。しかし駅前の土地が近隣商業地域から商業地域に変更されるのが確実であったので、担当 者が業者に配慮したのだろう。






