石山寺法輪寺で発見
◇大津
大津市の大本山石山寺でこのほど、戦国武将・浅井亮政(あざい・すけまさ出生年不詳~一五四二)ゆかりの仏像を発見された。
仏像は、かつて長浜市山脇地区にあった「弥勒寺」の本尊。同寺がいつしか廃寺となり、谷田神社の社家が管理していた。昭和初期に神社の社家が転出し、仏像はその後、各地を流転。河毛・山脇住民にとっては「幻の仏像」となっていた。その後、県外流出などを経て平成六年、石山寺法輪院に寄贈されていた。
この七月二十日、河毛・山脇地区の委員が、県教育委員会から、弥勒寺と浅井亮政に関係する資料の提供を受けたことから、ゆかりの仏像調査に乗り出した。
河毛・山脇自治会員有志が九月十一日、事前調査をもとに石山寺法輪院を訪問し、仏像の存在を確認。その後、県教委文化財保護課や県立安土城考古博物館学芸員による専門調査により、仏像が戦国期の作であり、台座裏の天正十五年に書かれた墨書から、亮政ゆかりの弥勒寺の旧仏に間違いないことが確かめられた。
江戸時代中期の地誌『近江輿地志略』によると、弥勒寺の本尊は浅井亮政が境内の光る池中より自ら探し得た「千手観音」とされ、六本の手をもつ如意輪観音像を「千手」と称したという。六本の手に持つ「持物(じもつ)」には宝剣など通常の如意輪観音像とは異なるものも含み、武家の特殊な信仰に基づいている可能性がある。
石山寺法輪院は、浅井三姉妹の一人、淀殿によって復興された。大本山石山寺と小谷城下まちめぐりウォーク実行委員会では、この発見を記念して催しを実施している。概要は、次の通り。
【大本山石山寺】木造如意輪観音半跏像の特別公開(豊浄殿)=十一月三十日まで。入山料(一般五百円)と豊浄殿拝観料(一般二百円)が必要【小谷城下まちめぐりウォーク実行委員会】弥勒寺跡などへ歴史ウォーク=十一月七日、十一月二十三日。詳しくは小谷城戦国歴史資料館(TEL・FAX0749―78―2320)まで。






