本紙にも「スーパーゼネコン X社で決まり」の電話
◇湖南・甲賀
甲賀市と湖南市が組合をつくり運営している公立甲賀病院(甲賀市水口町鹿深、冨永芳徳院長)は、移転新築工事を予定し、この二十九日に建設工事の入札を行う。平成二十四度開院を目指し、総事業費約百六十億円を投じる事業だけに「落札企業はスーパーゼネコンX社で決まっている」との談合情報が滋賀報知新聞に寄せられている。情報通りの企業が落札するか、関係者はかたずを飲んで見守っている。 【石川政実】
新病院の建設予定地は、同市水口町松尾で、敷地面積は五万六千平方メートル。主要建物は、診療棟(三階建て)、病棟(五階建て)などで、建築面積は約九千四百平方メートル、延べ床面積は、約三万一千平方メートル。病床は四百十三床。
事業費の内訳は、本体の建築費が約九十億円(以内)、医療機器、医療情報システムなど七十億円(同)の計百六十億円(以内)。施工期間は来月から平成二十四年十月三十一日までで、同年度内の開院を目指している。
新病院の実施設計は、(株)内藤建築事務所(京都)がコンサルのNPO法人「医療施設近代化センター」(東京都)と相談しながら九月十四日にまとめた。同病院組合は、同月二十七日に入札参加企業を締め切った。参加企業は、少なくとも十一社が対象になったとみられる。今月二十九日には、病棟など本体建築工事の入札が行われる。
同病院組合新病院準備室は本紙取材に「どれだけの数の企業が参加しているのかお答えできない。企業名も控えさせていただく」と口を閉ざした。
しかし元建設業界関係者と名乗る人物が本紙に電話で「落札企業には、県内の公立病院や有名な県施設などを数多く手がけたスーパーゼネコンX社に決まっており、嫌気がさした同ゼネコンのS社やT社は入札参加を早くも辞退した。民主党国会議員の名も出ている」との談合情報を寄せた。
公立甲賀病院組合管理者の谷畑英吾・湖南市長は「当初の計画では、総事業費が二百四十億円だったが、甲賀病院の冨永芳徳院長の知り合いである医療施設近代化センターの協力で、設計書などを見直した結果、質を下げないで総事業費を百六十億円にまで引け下げることができた。また同センターのアドバイスで、分 離発注せず、一括発注するもので、単体企業による一般指名競争入札となる。さまざまな憶測を招いているが、粛々と入札を執行する」と話した。
先の元建設業界関係者は「当初、二百四十億円の計画であったものが、実施設計で百六十億円になることは、業界常識でまずあり得ない。また一括発注も、おかしい。医療機器や電気設備などは、分離発注すべきだ。さらに新病院準備室が入札参加企業の数ですら公表できないのも疑惑だ。最終的に参加企業はスーパー ゼネコンが四社程度残り、談合しやすくなっているとの情報がある」と指摘した。
(滋賀報知新聞は二十六日、本紙に寄せられた談合企業名を甲賀病院組合に文書で郵送した)






