相谷熊原遺跡など
◇大津
夏休み期間中に県埋蔵文化財センター(大津市)で「レトロ・レトロの展覧会」が開催されている。これは、(財)県文化財保護協会が平成二十一年度に行った発掘調査の最新情報を出土品や写真パネルを展示して紹介しているもの。この展覧会には、大津市、近江八幡市、高島市教育委員会からも協力を得て、あわせて展示している。
また展示期間中の土曜日・日曜日・祝日(午前九時~午後五時)、水曜日~金曜日の午後(一時~五時)には、木製の火起こし道具を使った「古代火起し体験」や透明プラスチック板による「出土品アクセサリー製作」を実施している。また、八月二十二日には、「古代の火起こし道具」を使い、着火までのスピードを競う「第一回古代火起こし選手権」を開催の予定。
なお展示遺跡(十六遺跡)の主なものは、次の通り。
(1)滋賀里遺跡(大津市見世二丁目、調査機関・大津市教育委員会)=古墳時代前期から中期頃の、水辺で械れを祓ったり、作物が豊かに実るように豊穣を祈ったりする、祭祀に使用されたとみられる遺物がたくさん見つかっている遺跡。祭祀に使用された土器のほかに、石製の石製模造品(勾玉・有孔円盤・剣形)などを展示。
(2)田中古墳群(高島市安曇川町田中、同・高島市教育委員会)=田中古墳群の中から、古墳時代後期に造られた、石室内から馬具や土器類などの多くの副葬品が出土した三六号墳。装飾的な、鉄地金銅張りの「鐘形鏡板轡」(かねがたかがみいたくっわ)・八脚鉢状雲珠(はっきゃくはちじょううず)・六脚鉢状雲珠(ろっきゃくはちじょううず)といった、馬具を中心に展示。
(3)金剛寺城遺跡(近江八幡市金剛寺町、同・近江八幡市教育委員会)=中世に近江守護をつとめた佐々木六角氏が築いた、金剛寺城の近くにあったとされる、金剛寺に関係のある遺物がみつかった。寺院の屋根で使用されていた、鬼瓦または饒瓦を中心に紹介している。
(4)相谷熊原遺跡(東近江市永源寺町相谷、同・県文化財保護協会)=縄文時代草創期の竪穴建物や、縄文時代晩期の土器棺墓郡が見つかった遺跡。草創期の竪穴建物から見つかった国内最古級の土偶を中心に展示。
(5)天神畑・上御殿遺跡(高島市安曇川町、同・県文化財保護協会)=室町時代後期に・供養のために写経され、水が緩やかに流れていた川に流されたと考えられている「こけら経」が百十五点も見つかった遺跡。全国で三例目の出土例となる『金剛般若波羅蜜経』(こんごうはんにゃはらみっきょう)が書写された、「こけら経」を展示している。
(6)佐和山城遺跡(彦根市佐和山町、同・県文化財保護協会)=佐和山城は、関ヶ原合戦(一六〇〇年)で西軍を率いた石田三成の居城として全国的に有名。東麓の発掘調査の結果みつかった、武家屋敷跡・内堀跡から出土の瓦・土器・石臼などを紹介。問い合わせは、県文化財保護協会(TEL077―548―9780)へ。






