古川容疑者主導で施設管理会社設立
◇全県
JR米原駅南で官民連携により計画されている県の経済特区事業「滋賀統合物流センター(SILC)」を運営する(株)SILC(本社・大阪市、和泉玲子社長)の役員に知らせずに、収賄の疑いで逮捕された県総務部管理監(逮捕当時は商労部管理監)の古川久巳容疑者の主導で平成二十年十月、(株)SILCservice(本社枚方市、T社長)が設立され、営業活動が行われていた疑いが出ている。【石川政実】
「そもそも事業ビジョンを出さないあなたが悪いんでしょう」と嘉田知事は(株)SILCの和泉社長を指差して激怒し、古川容疑者をかばったという。これは昨年十二月十七日、国内有数の輸送会社の東京本社で、同社の会長、社長が立会い、和泉社長と嘉田知事とが対面した一幕である。
和泉社長は、(株)SILCと全く関係がない(株)SILCservice(シルク・サービス)が古川容疑者の主導のもとに設立されている異常事態を訴えたのに対し、嘉田知事が切れたのだ。
(株)SILCserviceのT社長は、古川容疑者が二十年七月ごろ、和泉社長に(株)SILCの社員にどうかと連れてきた人物である。「無報酬でOK」という触れ込みだった。T氏は同年八月から、(株)SILCの営業部長(現在は統括本部長)に就いた。
T氏は、五年前から枚方市で設備会社を経営していたが、二十年九月に会社が破産。そして十月に、serviceを設立する。業務はSILC事業の施設の管理、警備、清掃となっている。資本金は九百万円だが、T氏は本紙取材に「アルバイトで稼いだ二百万円を始め、友人から借りた五百万円などをかき集めて全額出資した」と答えた。
またT氏は「古川容疑者から二十年二月、SILC事業の施設の維持管理の会社を立ち上げる話を聞いたのがservice設立のきっかけだった」と話した。これは、古川容疑者主導で、serviceが設立されたことを示唆している。
ところが、このserviceの設立は、和泉社長に知らされていなかった。和泉社長によると昨年八月、懇意にしている民間調査会社から、(株)SILCの関連会社のような企業があるとの連絡が入り、その存在がわかった。
(株)SILCの統括本部長で同serviceの社長でもあるT氏が「SILC事業の給食サービスに参画したいなら、五百万円の保証金が必要」と営業活動をしていたことも判明。また古川容疑者の要望で、(株)SILCへかかった電話は、自動的にT氏の携帯電話に転送される仕組みに切り替えられた。
民間調査会社が県庁でT氏に聞いたところ、同氏に代わって古川容疑者らが「serviceは県主導でつくった会社」と説明した。
和泉社長は同年九月、古川容疑者に問いただすと「(service では)私がT氏を社長に据えた」と答えたという。また「T氏が給食事業参画のために保証金として五百万円を求めたのは、悪質な企業が入るのを防ぐため」(古川容疑者)と釈明。
T氏は本紙取材に「古川容疑者が和泉社長にservice(サービス)事業の必要性を提言しており、和泉社長も了解されていたと受け止め、会社設立を説明しなかった」と弁明。このようにSILC事業は県幹部の全面的な主導で行われており、県の責任が問われそうだ。






