地域防災のリーダー「消防団」
◇全県
平成七年一月十七日発生の阪神・淡路大震災から、もうすぐ十五年を迎えようとしている。震災では、六千四百三十四人もの人々が亡くなる一方で、二万~二万五千人が倒壊家屋などから隣近所の人に救出されたことから、地域の防災力がますます重視されるようになった。そんな中で、地域防災のリーダーである消防団のなり手不足と高齢化が問題となっている。
なり手不足、高齢化に悩む
消防団は、職業や学業を持ちながら、消防活動などを行う地域住民による組織で、身分的には非常勤特別職の公務員。全国の市町村に設置され、消火活動だけでなく、救助・救出活動、応急手当活動、警戒活動・災害防ぎょ活動、防火啓発活動にもあたっている。
団員の募集は、一般的には自治会単位で選出されてきたが、サラリーマンの増加や、地域のつながりの希薄化、過疎地域の若者の減少など社会状況の変化から難しくなっている。
県内各市町における、実員数が条例定数を満たす充足率をみると、湖北町を除く市町で定員を割っているのが現状だ。最低の豊郷町が八二・〇%で、これに次いで甲良町八六・七%、草津市八八・二%が続く。
それでも県平均では九五・八%で、「消防団員の方や市町のがんばりでなんとか保っている状態」(県防災危機管理局)という。ちなみに全国平均は、九三・六%で団員減少の歯止めがかからない。
草津市は急速な都市化に伴って、将来的には消防団の分団増を検討している。このため、平成十九年四月には団員の条例定数を改正して三十五人増の二百二十八人に定めたが、増員分の入団促進がなかなか進まない。
これについて同市危機管理課は「欠員が生じても交代要員が見つからず、団員に引き続きお願いしており、これが高齢化にもつながっている。これを受け、地域で消防団をアピールするなど啓発に努めているほか、企業に協力してもらう機能別分団も検討している」としている。
高齢化も進んでおり、都市化の進む県南部の四市は四十一ー四十四・七歳(平成二十年四月一日現在)と顕著。一方の湖北地域の三十四ー四十歳(同)、甲賀市では三十三・九歳(同)と比較的若く、背景には昔ながらの祭りや青年団といった伝統的な地域のつながりがある。
このような現状に県防災危機管理局は「常備の消防職員は、県民千人に一人の割合でしかない。それだけに自らの地域を自らの手で守る地域防災の重要性は高く、とりわけリーダーである消防団の充実は切実。今後は、企業や女性の積極的な参画も検討しなければならない」としている。







