環境省・21世紀環境共生型住宅普及活動事業 自然力を取り入れ、滋賀らしい、長寿命な家
◇東近江・近江八幡市
環境省は今年度、環境共生型住宅の技術と知識の普及を図ることを目的に、補助事業「21世紀環境共生型住宅(エコハウス)普及活動事業」として全国二十都市でエコハウスのモデル住宅を建設している。近江八幡市がその内の一つに選ばれ、小船木町の小舟木エコ村に近江八幡市版エコハウス「(仮称)湖国エネルギー創造住宅モデル」の建設が、今年度中の完成をめざして始まった。完成後は、一般公開される。 昨年十一月十三日に市と小舟木エコ村推進協議会エコハウス地域普及部会がホテルニューオウミで開いた「設計プラン公開セミナー」で、市が選定したモデルプランを設計した設計士、株式会社片淵建築事務所代表取締役の片淵良さんから、この近江八幡市版エコハウスが発表された。
小舟木エコ村のほぼ中央部、中央公園東側に隣接する一角、四百八十七・一三平方メートルの土地に、南側片流れ屋根の木造二階建てに通り土間を間にはさんで平家の東屋をもち、二階は間仕切りで区切ることができるワンフロアーを採用、焼き杉板張りやよしコケパネルの外壁などが特徴の住宅を、次の八項目の基本理念に沿って建設する。
<1>パッシブ(受動的)な環境基本性能を基本とし、自然エネルギーを上手に利用することで、エネルギー自立型の住宅をめざす【施工例】▽『自然風利用』自然通風・琵琶湖特有の南東からの風を取り込む配置計画・高窓など窓の設置位置の工夫による重力差換気▽『日射熱利用』南側にパッシブ土間(蓄熱土間)▽『太陽熱利用』太陽熱給湯システム▽『太陽光発電』三・八八キロワット▽『断熱外皮計画』外断熱工法・断熱サッシと複層遮熱Low―Eガラス▽『日射遮蔽(しゃへい)手法』効果的な軒の出や庇(ひさし)・西側壁面緑化・屋根や外壁の通気措置・土や芝(畑)による南側床面の照り返し防止・落葉樹による日射コントロール▽『暖冷房設備』高効率ヒートポンプ式機器の選択・井戸からの地下水熱利用の空調システム▽『換気設備』循環換気システム▽『給湯設備』ヒートポンプ式電気給湯器(太陽熱利用給湯との併用)▽『照明設備』LED照明の採用
<2>住宅に係るライフサイクルの二酸化炭素の削減をめざす【施工例】長く住み続けることができるメンテナンス性と高耐久性・壁面緑化による視覚的メッセージ効果
<3>雨水を利用し、また排水を敷地内で処理できるシステムをめざす【施工例】節水型便器・地下雨水タンク(手押しポンプ)
<4>滋賀(近江八幡)らしい環境配慮型製品を積極的に採用する【施工例】八幡瓦廃材を利用した外溝(花壇・排水溝)・よしを利用した建材やよしず・沖島の貝殻を混ぜた素材の壁
<5>風景的な価値を高めるデザイン、仕様とする【施工例】周辺の風景と調和する原生種(ケヤキなど)植栽・公園との動線によるコミュニケーションゾーン・片流れ屋根(ソーラーパネルを見せる)
<6>地域の自然資源を有効利用し、地産地消を実践する家づくりをめざす【施工例】井戸水を熱源・果樹・県産材・野菜・コミュニティー
<7>より持続可能に暮らせるライフスタイルを反映し、長く愛され、長寿命な家をめざす【施工例】施工段階での施主参加・シンプルな形状で環境手間、エネルギー、費用を削減
<8>地域への普及の可能性が高いモデルをめざす【施工例】汎用性高い設計・一般的工務店にもできる・増築が容易・東屋で近所付き合い








