11月県会で議員提案へ 他会派にも呼びかける意向も
◇全県
県が行財政改革を進める中、現在の副知事二人制を一人にする条例改正案を十一月県議会で議員提案しようと、新会派「自民党・真政会」が協議を始めた。今後、「自民党・湖翔クラブ」など他会派にも呼びかける模様である。六月に湖翔クラブが嘉田知事に条例改正を申し入れたのが、ここにきて再燃した格好だ。【石川政実】
●6月に知事に申し入れ
六月定例県議会は六月十六日、澤田史朗副知事(総務省に復帰)の退任に伴い、後任に米田耕一郎氏(総務省自治税務局企画課長)を選任する人事議案に賛成多数で同意した。これで田口宇一郎氏と米田氏の副知事二人制が継続された。
しかし選任に同意した「自民党・湖翔クラブ」(当時十九人の最大会派)は同日、行財政改革を進めてもなお厳しい財政状況の中で、県に二人体制を続けることは県民への説明がつかないとして、会派代表の世古正県議が嘉田由紀子知事に対し、副知事を一人に減らす条例改正案を九月定例県議会に提案するよう申し入れた。もし行政側から提案がなければ、湖翔クラブが議員提案するとした。
●流れた9月県会の議員提案
ところが先月七日、湖翔クラブから若手県議ら十一人が脱会し、
保守系の「湖政会」(二人)と合流して新会派「自民党・真政会」(十三人)を結成。さらに湖翔クラブから二人が脱会して無所属になったため、湖翔クラブは六人に転落した。
県では、同十五日から開会した九月県議会で、副知事を一人に減らす条例改正案を提案する意向はさらさらなく、湖翔クラブと真政会が条例改正案を議員提案するかが注目されていた。しかし分裂劇の影響は深刻で、九月県会での議員提案は見送らざるを得ない状況だ。
真政会の宇賀武会派代表は「来年度に見込まれる県の財源不足額が約二百三十億円にのぼり、現在、政策経費から六十五億円の削減に取り組んでいる中で、副知事二人制はもはや許されない。先月十四日ごろに議員総会を開き、十一月県議会で議員提案するかの協議も始めた。今後、湖翔クラブなど他会派に呼びかけていく」と話している。
湖翔クラブの山田尚夫会派代表は「九月県会に副知事一人制の議員提案をするのは、諸般の事情で難しい。十一月県会でどうするか、早急に会派内での意見調整を図りたい」としている。
自民党会派の分裂劇で九月県議会は見送られそうだが、十一月県会では、真政会や湖翔クラブら各会派による議員提案の可能性があるだけに、嘉田知事の出方が注目される。
(注)副知事二人制= 副知事を二人体制にする条例が制定されたのは平成三年。嘉田知事が就任直後の十八年七月から十九年十二月までを除き、現在まで副知事二人制が続いている。県によれば副知事一人分(一人秘書がつく)の年間経費は、副知事の報酬一千四百万円、秘書一人八百万円の計二千二百万円という。









