嘉田知事の再選、早くも当確!? 新会派「真政会」による武闘派外し
県議会の最大会派「自民党・湖翔クラブ」(七日まで十九人)から脱会した若手県議ら十一人と、自民系で嘉田知事与党の「湖政会」の二人の計十三人は七日、新会派「自民党・真政会」を結成した。先月三十日に行われた総選挙で、自民党は滋賀の四小選挙区すべてで惨敗しただけに、「沈みゆく自民」を象徴する分裂劇でもあった。 【石川政実】
●4区選考に不信感
湖翔クラブを離脱した十一人(注1)は七日、湖政会の中谷哲夫、西村久子の両氏と「真政会」(宇賀武代表)を結成し、「民主党・県民ネット」(十六人)に次ぐ第二会派に躍り出た。なお、湖翔クラブの蔦田恵子氏も、会派を離脱して無所属となった。
真政会の中谷副代表は「4区は公募で武藤貴也氏を選んだが、選考過程に不可解なものがあった。しかし、いったん決定すれば、真剣に選挙をやらねばならないのに、甲賀市の少ない票の出方に大きな疑問が残る。そこには岩永峯一元農水大臣の影も感じた」と湖翔クラブ幹部への不信感をあらわにした。
ちなみに4区の候補者選考過程は、岩永氏の引退に伴い、三男が後継者に選ばれたものの、岩永氏の政治資金収支報告書記載もれ問題で辞退。その後、公募で、大岡敏孝・静岡県議と県議会会派「対話の会・びわこねっと」政策スタッフの武藤氏に絞り、結局、無名の武藤氏を選んだ。
●理解できない湖翔ク 一方、残された湖翔クラブ(注2)の県議らも七日、記者会見を行った。山田尚夫・同党県連政調会長は「会派内では十分に議論し、全員の合意で進めており、(脱会組が言う)独断専行はなかった。なぜ、この時期に飛び出したのか理解できない」と憤った。
この十年間は、岩永氏が自民党県連で強い影響力を発揮してきた。同氏には、七奉行といわれる側近がいた。三浦治雄県議、吉田清一県議、家森茂樹県議は、その中核メンバーであった。この三氏は、嘉田知事に対し、新幹線新駅、大戸川ダム、造林公社問題などで徹底した論戦を挑み、「武闘派」とも呼ばれている。
真政会の宇賀代表が「嘉田県政とは、是々非々でいく」と柔軟な姿勢を示しているのとは対照的だ。その意味では嘉田知事の思惑通りになってきた。事実、嘉田知事の息子や田口宇一郎副知事らが昨秋、会派再編に向けて自民党県議の若手らと懇談したと伝えられているからだ。また、民主党県連は、来年の知事選で 嘉田知事を推薦すると見られているが、ここに嘉田寄りの河本英典・自民党県連顧問や真政会が秋波を送れば再選は確実になるだけに、嘉田知事は、議会運営も含めてニンマリといったところだろう。
(注1)石田祐介、上野幸夫、宇賀武、川島隆二、佐野高典、世古正、辻貢、中村善一郎、野田藤雄、福本庄三郎、山田和広の各氏
(注2)生田邦夫、奥村芳正、三浦治雄、山田尚夫、家森茂樹、吉田清一の六氏







