高島 寄付額「郷土愛」で市町トップ 周知不足で大半の自治体は申し込み少なく
◇全県
昨年五月にスタートした「ふるさと納税制度」の平成二十年度の申し込み状況について、滋賀報知新聞社が県内自治体を調査したところ、件数は彦根市がゆるキャラ「ひこにゃん」の効果により二百九十四件と断トツで、額では滋賀県が一千四百七十万円、市町では高島市が最も多い五百四十万円だったことが分かった。県内の合計は六百五件、四千九十万円だった。ただし、制度そのものの知名度が低いことから全体的に申し込みは少なく、自治体の取り組みの温度差により、収入に大きな差が開いているのが現状だ。
同制度は自分の出身地、または応援したい自治体(都道府県、市町村)に寄付すると、一定額の税金(住民税、所得税)が控除されるもので、都市と地方の税収格差を是正するのが目的。
調査によると、件数で最も多いのは、彦根市の二百九十四件で、イベントや観光客へのアピールが功を奏したのか、圧倒的に県外からの小口が多かった。このうち寄付者が希望した使い道は、ひこにゃんの活動支援が二百五十五件にも上った。
担当の同市まちづくり推進室は「予想以上に集まって驚き、ひこにゃんの人気ぶりを実感している。全国から多く人が応援してくれてうれしい」と喜ぶ。
額の合計では、やはり県が突出して一千四百七十二万一千円で、使い道の希望は琵琶湖の環境保全が多く占めた。県企画調整課は「出身者でつくる都内の県人会で制度を説明したり、会報に載せてもらったことがPRになった」としている。
市町では高島市がトップの五百四十六万円。出身者へダイレクトメール送付▽県人会への依頼▽儒学者・中江藤樹四百年祭の東京大会会場での周知|など積極的に働きかけた。
この結果、五十二件のうち四十四件が市外や県外から寄せられ、同市財政課は「地域に縁のある人が一番頼りになる」と感謝する。
また、同市に次いで多かった米原市は、受け皿になる条例を他市町に先駆けて六月に制定するなど、早くから取り組みを始めた。
一方で、大半の自治体は申し込みが低調だ。とくにホームページと広報紙のPRにとどまる郡部や、流入人口の多い都市部は少ない傾向にある。
ある町の担当者は「本来ならば出身者にダイレクトメールなどでお願いすべきだが、小さな自治体だと職員が一人で様々な業務を兼務して余裕がなく、大々的なPRまで手が回らない。国は丸投げするのでなく、もう少し周知してくれればよかった。自治体がPRなどでコストがかさめば、当初の目的と矛盾して本末転倒なりかねない」とため息をついた。






