要援護者マップなど減災を―
◇東近江・五個荘
災害に強い地域のあり方と、要援護者を救出するための仕組みづくりを考える「地域福祉研修会」がこのほど、五個荘福祉センターで開かれた。
いつ起きるともしれない自然災害、そんな万が一に備え、一人ひとりの命と暮らしを守れる地域づくりを進めようと、五個荘地区社会福祉協議会が開いた研修会で、近隣住民による助け合いの「地域力」について、自主防災組織を結成する五個荘竜田町の小杉勇自治会長から事例報告も行われた。
百三十万人が駆けつけた阪神淡路大震災の「ボランティア元年」から十四年、災害ボランティアは日本社会の「文化」といわれるまでに定着したものの、都市化や核家族化などによって地域のコミュニティーは希薄化し、被災直後の共助に不安を抱えている。
研修会では、実際に災害現場で支援活動を展開するNPO法人レスキューストックヤードの浦野愛事務局長を講師に迎え、「最大の防災力」とは何かについて考えようと、地震の恐ろしさが分かる映像を交えながら解説した。
映像は、コンビニエンスストアの防犯カメラが捉えた阪神淡路大震災の揺れと、家具類が転倒する被災者宅の写真を映したもの。同大震災で亡くなった六千四百三十四人のうち八三・七%もの人が、家具や家屋の転倒倒壊による圧死だったことから、いかに、耐震診断や家具の転倒防止具、飛散防止膜の設置が大切かを呼びかけたほか、一人では逃げられない高齢者、障害者などの要援護者を把握するマップや体制づくりを求めた。
また、救助を要請した約三万五千人のうち、自衛隊・消防隊によって助け出された人は二三%と少なく、そのうちの半数以上が遺体で救出される悲しい現状だった一方、地域住民により救助された七七%のうち、約八割の人が生存していることから、被災直後の地域力の大きさを説いた。
こうした現場の教訓から「復興活動が始まるまでの二~三日をどう乗り切るか。そこで大事なのが地域や近所での助け合い。要援護者マップや避難誘導訓練など、普段から意識を持つことで、被害を少しでも押さえる減災につながる」と話した。






