15周年記念の特別講習会
◇東近江・安土町
今年度で開館十五周年を迎えた安土町桑実寺の文芸の郷にある安土城天主信長の館で、記念の特別講習会「天主探訪」がこのほど開催された。
平成四年(一九九二年)にスペインで開かれたセビリア万博の日本館のメイン展示にするため復元された安土城天主。万博終了後は日本に戻って、ゆかりの安土町に同館が建設され、展示されるようになった。
講習会には、東京から建築の専門家の団体や、京都、大阪など県外からの歴史愛好家らの参加も多く、関心の高さを伺わせた。
町教委の坂田孝彦さんが、礎石の採用や高い石垣、瓦の使用など、それまで見られなかった城との安土城の違い、構造の特徴などについて解説した。
セビリア万博での天主復元に携わった株式会社若林佛具製作所(京都市下京区)の新谷嘉充義さんは、セビリア万博では八角形の天主五階内部しか見ることができず、金箔で覆われた天主六階部分は安土で組み立てられたものであることや、日本、スペイン、日本で組み立てるために現代のプレハブ工法の手法が取り入れられたこと、最高純度の金箔をはじめ、建築材、金具、和紙、ふすま絵、天然画材など、超一級の素材に、超一流の名工たちが復元に携わって完成させたことなど、担当者でないと知り得ないエピソードや苦労話を交えながら解説した。
参加者は、日頃は立ち入ることができない天主内に入城して、信長の築城への思いや当時の技術、今によみがえらせた現代名工たちの技の奥義のすばらしさを改めて実感し、感動と共に目と心に焼きつけていた。








