底生生物への影響は現時点で見られず
【県】 県は継続して実施している琵琶湖の水質調査で、8月30日に北湖の第一湖盆(水深約90メートル)の1地点で、今年初めて底層溶存酸素量(DO)が底生生物への影響がみられる目安とされる2mg/Lを下回ったことを確認したことを発表した。
県によると、北湖では、例年春季から初冬にかけて水温躍層が形成され、上層と下層の水の対流が無くなるため、底層DOが低下し、晩秋に最も低くなる。その後、冬の水温低下と季節風の影響により、水深の浅いところから徐々に全層循環が起こり、表層から底層で水温やDOなどの水質が一律となる。
県が毎月2回行っている調査では、8月16日の時点で水質の各項目とも例年並みの数値だったが、8月30日の調査では今津沖第一湖盆中央地点で1・7mg/Lを確認、9月6日の調査では別の地点でも1・8mg/Lとなった。
底層DOが2mg/Lを下回るのは、昨年度の8月17日より2週間程度遅いが、夏場に2mg/Lを下回らない年もあり、県は「今後の調査結果を注視していく」としている。
現在、底層DOの調査は、5月以降実施してきた月2回から月4回に頻度を上げて行っている。また、現状を把握するため、琵琶湖環境科学センターが9月3日に水中ロボット(ROV)による湖底付近の調査を実施したが、DO値低下による影響は確認されなかった。
このほど定例記者会見で調査結果を報告した三日月大造知事は「県で策定したマザーレイクゴールズ(MLGs)にもあるように、琵琶湖は私たちの暮らしを映しだす鏡であると同時に、地球環境を見通す窓でもある。今後もしっかりと監視し、科学的な知見と関係者の英知を結集して一層の琵琶湖北湖の水質と気候変動への対策を進めていく」と述べた。
北湖の今津沖第一湖盆では、例年2月上旬から中旬にかけ全層循環が確認されるが、2019年度と翌20年度は確認されず、21年度に3年ぶりに確認されており、今後の琵琶湖の状態に関心が高まっている。







