「まん防」の効果みられず 医療体制強化で自宅療養者増加
【県】 新型コロナウイルス感染症の新規陽性患者が連日200人以上報告された今月中旬、県は国の決定を受け、今月末までの予定だったまん延防止等重点措置の適用を9月12日までに延長し、感染急拡大時の新規陽性患者数の想定を120人から460人に見直した。一方で、県内では同措置の効果が見られず、自宅療養者を急増させた結果に県民からは不安視する声もあがった。(羽原仁志)
◆「まん防」の効果
県は今月8日から同措置を初めて適用し、県内に向け「飲食店等への営業時間の短縮」「酒類提供の停止・自粛」、「不要不急の外出自粛の徹底」などを新たに呼びかけた。
「会食・飲酒の機会」を減らすことで、感染者を減少させることを目的とした国の方策だが、そもそも県内の感染動向では、第5波とされる7月中旬以降は特に飲食店を感染経路とする新規陽性の報告はほぼなく、「効果はあるのか」との疑問は当初からあがっていた。
県は同措置の効果について独自に検証し、18日に開いた同感染症対策本部員会議で「時短要請に9割以上の事業者が協力」「JR大津駅前では適用前と比べて20%以上の人の流れの減少が見られた」と一定の影響があったことを示しつつ、感染者増が止まらない状況を踏まえ「措置を講じて10日経過し、十分な効果はみられていないが、病床はひっ迫している状況にあり、より強い対策を講じていく必要がある」と評価をまとめた。
また、同措置の適用期限が延長されたことを受け、県民に向け新たに「買い物の回数や人数を最低限に」「混雑する場所への外出機会半減」「商業施設への入場制限」など以前より強めの要請を発信している。
◆医療体制の強化
19日、県は県医師会や県看護協会、保健所など県内の医療関係者らと構成する同感染症対策協議会を開き、医療体制を強化するとして、新規陽性患者の想定をこれまでの120人から460人へ、療養者計の想定を750人から3350人へ見直しを行った。これに対し三日月大造知事は「これまでの想定を大きくこえて感染が広がっており、医療資源、宿泊療養体制、人的資源などをしっかりと有効に動かしながら大切な命を守る体制作りに取り組んでいきたい」と述べる。
大幅に見直しが行われたが、病床数は350床でほぼ上限(21日現在最大378床確保)とされ、宿泊療養施設の最大確保部屋数も県内5カ所で計1027室。このため、最大で約1940人が自宅療養になることが見込まれている。
県健康医療福祉部の角野文彦理事は「医療崩壊しているのではないかと不安に思われる意見も多く聞くが、そうならないための体制強化だ。症状に応じた適切な医療を提供できるように努めていく」と述べている。







