2040年を見据えたまちづくり目指す 人が歩き、集うための議論深める
【大津】 任期満了に伴う大津市長選(来年1月12日告示、19日投開票)に向け、立候補予定者らはそれぞれが思い描く大津市の姿について主張を繰り広げている。シリーズで立候補予定者の紹介をしている「激動の大津市長選」。今回紹介する田中修氏(56・無所属・新人)は「キラリと光る大津」をテーマに、「20年後を見据えたまちづくりに取り組んでいく」と語る。(羽原仁志)
10月、田中氏は大津市役所で行った出馬表明の記者会見で「最近の20年間で市の魅力がかすれてきていると感じ、将来の姿に大きな危機感を持っている」と述べ、「現市長は、将来の財政への不安を真剣に考えている人だが、今の政策には違和感がある。市民や職員の声が届かず、人々が余裕を失いつつあるのではないか」と市政への批判を語った。
「故郷に活力を取り戻したいと決意した」と語る田中氏は、7月に地元の同級生らと政治団体「大津再生プロジェクト」を旗揚げし、主張をまとめたリーフレットの配布や朝夕の駅立ちなどを繰り返してきた。また、動画投稿サイト・ユーチューブに大津への思いや、これからの意気込みを投稿しており、今月上旬現在で11個の動画を公開している。
動画は設定したテーマに対し田中氏が8~10分間程度述べる構成になっている。
帰郷するまで東京・目黒区に暮らしていた田中氏は動画の中で「大津市は目黒区より人口が多いが、殺風景なまちになってきている」と述べ、その理由の一つとして「郊外型のマイカー重視モデルを市全体でやっているのが間違い。人が歩き、集うまちの仕組みが見えてこない」と指摘する。
また、人口減少局面を迎えた市が取り組んでいる政策に対しては「人口流入のために子育て支援を掲げるのは何か違う。居住空間、教育、医療、介護の質と水準を上げることで人口は増えてくるのではないか」と提起し、「市が持っている自然環境、歴史文化遺産、まちなかの暮らしを伸ばせば、今後、更なる少子化により都市部の周辺でおこるベッドタウン争いの“仁義なき戦い”に勝ち抜ける力になる」と主張している。
会社員時代の経験から、「徹底的に議論を突き詰め、全員の力で取り組み、やり遂げることが大事」とし、「大津市のまちづくりは、これまでのデザインが壁にぶち当たっている。各地域でまちづくりに取り組んでいる人とどうしていくべきかを一緒に考え、議論し、取り組み、一刻も早く大津を再起動させなければならない」と意気込む。
田中氏は大津市出身。膳所高校、東京大学へと進学し、1987年に三菱商事に入社した。同社では金属資源を長期安定的に確保する業務などを務め、アメリカやオーストラリアで10年間の海外勤務も経験している。






