後継者に市の課長の名前も
【大津】 来年1月12日告示、19日投開票の大津市長選は大きく動き始めた。県議会議員の佐藤健司氏(46)が15日、無所属で立候補する意向を表明した。さらに18日には、大手商社社員の田中修氏(55)も無所属で出馬すると発表。これらの動きに対し、現職の越直美市長(44)は3選不出馬の公算が高まっている模様で、意中の後継者には市職員幹部(課長)が取りざたされている。そこで本紙では「激動の大津市長選」の連載を行うことにした。(石川政実)
国民民主党の重鎮である川端達夫元衆院副議長は、越氏を市長に担ぎ出した張本人である。同氏は越氏について「少子高齢化が進む中、財政は可能な限り節約しなければならない。当然、波風が立つ。しかし越氏はやると決めたらやりきる政治家だ。点数をつければ70点」と高評価だった。
確かに越市政は情け容赦なく行革を進めている。平成29年4月に市立市民病院を独立行政法人化し、さらに同月には水道施設運転管理の外部委託も開始。ガス小売事業も今年4月から民営化したが、市公設地方卸売市場も民営化するための公募を行うなど、まさに枚挙にいとまがない。
川端氏と同様に越市長誕生にかかわった嘉田由紀子参院議員は平成27年11月5日付の本紙インタビューで「(再選出馬に当たって)『あなたの政治には情がない』と越氏には厳しく言い聞かせています。それでは職員は動かないし、住民も離れる。弁護士としての正義感はわかるが、市役所も住民生活も『法廷』でない。今後、彼女がどれだけ反省するかです」と釘を刺していた。
しかし「4年前より市政は悪くなっている」と語るのは、越市政の与党会派である「市民ネット21」の幹部二人。「教育長がこの7年間でころころ替わり教育予算も不十分だったりして教組や自治労もそっぽを向き、交通労組からも反発が出ている。推薦するには前回よりハードルが高い」と厳しい表情だった。
共産党大津市議団の杉浦智子幹事長は「越氏の問題点は、市民や職員の声を聞かないことだ。市民センター再編の実施案でも明白なように、なんでもかんでも民営化することで市民の暮らしは脅かされている。また民間に水道施設の運転管理を外部委託したことで、逆に職員のスキルも低下している」と指摘する。
このような批判にも一切動じないのが越氏の凄みだが、夏ごろから「行革の道筋はついた」として3選不出馬も視野に入れていることを親しい政治家にもらしたとされる。自分の後釜を誰にするか、庁内の幹部職員や市議らから物色するものの難航。最近になって越氏の側近の市職員の課長に白羽の矢が立った模様だ。しかし大津市長選まで時間がないだけに知名度の問題が出てくる。このため、野党共闘ができる候補として、プロデューサーの川本勇氏(60)の可能性も残されている。







