大学の知的財産で社会に貢献
【大津】 滋賀大学(本部・彦根市馬場1)はこのほど教育学部のある大津キャンパス(大津市平津)に同大学初の認定ベンチャー企業「イヴケア」を誕生させた。
同大学では、学内で培われた実用化に可能性のある教育研究や技術を生かし、地域経済や社会へ貢献することを目的に、大学の職員又は学生が所有する知的財産権に基づく新たな技術やビジネスモデルで設立した企業を「滋賀大学発ベンチャー」として認定し、支援する制度を18年12月に創設した。
認定を受けた企業は「滋賀大学発ベンチャー」の称号を3年間使用することができ、学内施設の利用や、大学を企業の所在地として商業登録ができるほか、広報などの支援を受けることができる。
同制度の第1号として認定された企業「イヴケア」は、少量の毛髪からストレス関連物質を分析できる技術を応用し、毛髪から慢性的なストレスの評価と評価後の適切な支援までを一つのモデルとしたストレスチェックサービスを主要事業として展開していく。毛髪から個人のストレスを評価し、個人のケアにつなげていく試みは世界でも珍しく、ビジネスコンテストなどでも注目を集めており、今後、まずは事業者を対象に利用を呼びかけ、従業員の健康診断の一環などにストレス評価を加えていく方針で、1人3000円~5000円でのストレス検査を予定している。
同企業の代表は、同大大学院教育学研究科1年生の五十棲計氏が務め、芦谷道子同大教授と大平雅子同大准教授がそれぞれの専門分野で事業をサポートする。
創業にあたり、このほど同企業と同大の関係者が記者会見を行った。五十棲代表は「社会に埋もれがちな大学の研究を実装することで還元できればと考えている。現代の人間関係で重要な個人のストレスケアの一助となるビジネスモデルとなれば」と展望を語った。
同大の位田隆一学長は「学内では多様な研究に取り組んでいる。これからも地域に貢献できる可能性を有した研究の実用化を大学として支援していきたい」と述べている。







