今夏公示の参院選・滋賀選挙区
◇全県
今夏の参院選に向けて野党共闘(民主、共産、社民などの五党)が模索される中、共産党本部は、野党候補が競合する一人区でつぶし合いを避けるため、同党候補を取り下げて候補一本化に協力する考えを示した。滋賀選挙区(改選数一)では、民主現職の林久美子氏(43)と、共産新人の佐藤耕平氏(33)が競合している。この動きに、元経産省官僚で新人の小鑓(こやり)隆史氏(49)を擁立する自民県連の幹部は「民主、共産の選挙協力が実現すれば間違いなく影響する」と警戒感を強める。予断許さない民主、共産の動向を探った。【高山周治】
共産のラブコール、一見慎重な民主
野党共闘へ市民団体が後押し
「野党共闘」はもともと、共産党が昨年九月、提唱した構想で、安保法制の廃止を前提に、五野党が団結して自公政権を倒し、「国民連合政府」を樹立するものだが、各党の政策の違いから協議は足踏み状態だった。このため共産は選挙協力を優先するため、「連合政府」を撤回し、参院選一人区の候補一本化へ同党候補の取り下げを示した。
これについて共産県委員会の奥谷和美委員長は、「安倍政権の支持率が高いのは、それに代わる受け皿が見当たらないからだ。しかし、明確な対抗軸ができれば、無党派層が動く」と意欲的だ。
一方、党勢の低迷が続く民主にとって、共産の固い組織票は「渡りに船」というのが本音だ。しかし、当面優先すべき課題である維新との新党結成や、選挙協力による一部の票流出を懸念する声もある。
先月二十七日、民主県連定期大会で代表に選出された田島一成・衆院議員は、「今のところ党本部からも指示がない」と、まだ具体的な動きはないとした上で、「(共産県委員会から打診があれば)真っ向から拒まない。慎重に、スムーズに対応したい」と、同じテーブルにつく含みを持たせた。
このような中、安保法制廃止を目指す市民サイドから、野党候補一本化を求める声が高まってきた。市民団体「市民の会しが」が先月二十日結成され、安保法制に反対する大学教員、若者や母親グループなど幅広い層が参加した。設立集会には約三百人が集まり、野党へ統一候補の擁立を強く求める方針を確認した。
同会は気運を高めるため、集団的自衛権の行使容認を衆議院憲法調査会で違憲と表明した小林節・慶応義塾大学名誉教授を招く講演会(米原公民館)を二十日に、県民集会(栗東芸術文化会館さきら)を四月九日に開く。
なお、参院選・滋賀選挙区の候補はこのほか、自民が小鑓氏を立てるほか、おおさか維新の会の地方組織である滋賀維新の会が、独自候補の擁立を目指している。幸福実現党は県本部副代表の荒川雅司氏(40)が出馬する。






