1.1%増の5400億円
◇県
県は十日、平成二十八年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比一・一%増の五千四百四十五億八千万円で、四年連続でプラス予算となった。これは、子育て支援を拡充したことや、介護保険給付金などの社会保障費の増大が歳出を押し上げたためだ。特別会計は二千二百六十億九千三百万円(前年度比四・八%増)、企業会計は三百七十三億五千四百万円(同五%減)となった。三日月大造知事は、人口減少社会に向けて「『新しい豊かさ』の実現へ果敢に挑戦したい」と意欲を示した。【高山周治】
歳出で介護保険関連などが押し上げ
人口減少社会へ「新しい豊かさ」創造
一般会計の主な歳入をみると、県税は前年度当初比二・三%増の一千五百五十五億円を見込んでいる。これは、個人県民税を納める給与所得者の所得増、法人二税(法人県民税、法人事業税)を納める企業において、円安を背景に輸出業が好調なことや法人事業税の税率改正に伴って増収するためだ。
また、国から地方へ交付される地方交付税は、地方交付税の財源不足を補う臨時財政対策債の発行が前年度当初比一一・一%減の三百五億円に抑制されるため、同一・八%増の千百六十億円と二年ぶりに増加するとみている。
この一方、歳出では子育て関連施策(多子世帯子育て応援事業など)、介護保険給付費や後期高齢者医療給付費、学習船建造事業費などへの対応で、二百三億円の財源不足が生じた。
これを補うため、財政調整基金を八十億円(取り崩し後の残高七十四億円)、県債管理基金を五十億円(同四十七億八千万円)、福祉教育振興基金を二十八億円(同五十五億円)取り崩すほか、借金にあたる県債を財源対策で四十五億円を発行して充てる。
県債残高は、臨時財政対策債を含めて前年度当初比七十七億円増の一兆八百六十八億円に膨らむ見通し。これを県民一人当たりで換算すると、七十六万七千八百二十二円(前年度当初比五千四百三十九円増)となる。
歳出は、(1)「未来に向けて」(人口減少社会への対応)(2)「世界に向けて」(経済のグローバル化の対応)(3)「全国に先駆けて」(滋賀ならではの経験・知恵を活かした取り組み)―の三つに「挑む」予算とした。
主な事業をみると、平成三十六年度に県内で開催する国体・全国障がい者スポーツ大会の関連予算は四億八千七百万円で、このうち新県立体育館基本計画策定事業(新規)(二千五百万円)、主会場である(仮称)彦根総合運動公園整備(二億六千万円)となっている。
また、キャトル・ステーション整備推進事業(新規)(七千九百万円)は、近江牛の生産基盤を強化しようと、県畜産技術振興センター(日野町)に平成二十九年度末の完成をめざして整備するもので、質の高い繁殖力をもつ雌牛の供給機能、および子牛の共同育成施設を設ける。
このほかの主な事業は次の通り。(新)は新規事業
▽三子目以降(年収四百七十万円未満世帯)の保育料を無料化にする(新)多子世帯子育て応援事業(一億三千九百万円)▽学習船建造事業(十九億二千万円)▽琵琶湖博物館の展示をリニューアルする交流空間再構築事業(七億八千万円)▽琵琶湖保全再生計画策定・広報啓発事業(千四百万円)▽(新)世界農業遺産プロジェクト推進(千四百万円)▽新生美術館整備(一億七千万円)。





