3日、日本環境会議・滋賀大会
原発に依存しない「新しいエネルギー社会」をつくるために、市民はどのように取り組んでいけばいいのか、まさに待ったなしの課題である。このヒントとなる第三十二回日本環境会議滋賀大会(日本環境会議主催)は三日、びわこ成蹊スポーツ大学(大津市)で開催される。「卒原発」を提唱した嘉田由紀子前知事らが、「地域環境保全と原子力発電―滋賀からの発信」をテーマに、琵琶湖を中心にした環境保全と原発の再稼働問題について議論を深める。
嘉田前知事、小出裕章氏ら論客
環境保全と原発再稼働考える
貴重な水資源である琵琶湖を抱える滋賀県は、原子力発電所が集中立地する福井県若狭地方に隣接しており、事故が発生すれば"被害地元"になる可能性がある。
県庁で日本環境会議をPRした嘉田前知事は、課題の一つに、現在のあいまいな避難計画に対して、国の「仕組みづくり」による実効性の担保を挙げた。
例えば、県の独自試算で高濃度の放射性物質が降り注ぐと予測される、原発群から四十三キロ圏内の長浜、高島両市の住民五万八千人の避難は、県の防災計画では、渋滞を避けるため、自家用車でなくバス移動とされる。しかし、汚染地帯に民間バス会社の運転手を送り出す権限は知事にない。
午後一時から開かれる日本環境会議の特別講演は、嘉田前知事(びわこ成蹊スポーツ大学学長)の「なぜ"卒原発"を琵琶湖から提唱したのか?"被害地元"知事の責任と苦悩」と、福島第一原発事故以前から一貫して原発に異議を訴えてきた元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏の「原発再稼働に道理はない」となっている。
午後三時半からのシンポジウムでは、原発の「立地地元」、「被害地元」、「消費地元」の立場からの報告、意見交換がある。
内容は、大飯原発(小浜市)の運転差止め訴訟で原告団代表を務めた明通寺(同)住職の中嶌哲演氏の「原発立地無しの小浜の取り組みから未来を見とおす」、「食」と「エネルギー」の地域自立を目指す菜の花プロジェクトネットワーク代表の藤井絢子氏の「"卒原発"に向けて~琵琶湖流域における市民の挑戦~」、環境経済学の立場から原発の高コスト体質を指摘する立命館大学教授の大島堅一氏の「地域から原発ゼロをいかにすすめるか」となっている。続いて三日月大造知事も、卒原発への取り組みを報告する予定。
定員四百人。入場無料。申込不要。ただし、懇親会(午後六時四十分~)に出席するには、別途六千円必要。申し込みは、ファックス0748-46-4550、もしくはeconavi@mx.biwa.ne.jpへ。





