地域の大人と夕食、団らん「子ども食堂」今年度県内14か所
◇全県
寝屋川市の中学生殺人事件で、「子どもの深夜徘徊(はいかい)を周囲の大人が止められなかったのか」、との声があがっている。ひとり親の家庭、とくに母子家庭の場合、非正規雇用の割合が高いため、仕事の掛け持ちや夜間就労を選択せざるを得ないため、親子がともに過ごす時間が奪われ、結果的に子どもの行動に目が行き届かなくなってしまうケースがある。このような子どもらの居場所をつくろうと、滋賀の縁創造実践センター(草津市)は、一緒に食事をすることで地域とつながる「子ども食堂」の運営主体(団体、グループ)を募っている。同センターによると、同様の取り組みは東京、大阪でNPОが実施しているが、県内全域に広げるのは珍しいという。(高山周治)
子ども食堂は、主に一人親家庭の子どもらを対象に、夕ごはんを通じて地域とつながり、子どもたちの寂しさやつらさに寄り添い、見守り、育もうとするもの。
具体的には、地域の住民組織やボランティアグループ、福祉施設などが運営主体となり、子どもらに無料~低価格で夕ご飯を提供する。このほか、宿題をしたり、本を読んだり、遊びを通して、子どもが大人に大事にされる居場所づくりを目指す。
今年度は大津・湖南・甲賀・東近江・湖東・湖北・湖西の各地域で二か所、計十四か所の設置を予定。三年目までは同センターが助成金(初年度二十万円、二・三年目十万円)、運営への助言、学習会の開催を行う。また、食材を供給するフードバンクや、応援企業のネットワークを呼びかけることで、取り組みを支援する。
同センターは本格的なスタートに先立ち、五月~八月、大津市三か所、長浜市一か所、栗東市一か所の計五か所で試験事業を実施。このうち、三か所が毎月一回~二回、継続実施することを決めている。
滋賀の縁創造実践センターの谷口郁美所長は「子どもにとって、自分を大事にしてくれる大人の存在は、後々の人生でよい影響を与える。それがなく、つらい思いをし、逃げ込むところがなければ、深夜徘徊や反社会的行動に出やすくなり、結果的に貧困の連鎖につながりかねない。子どもが大事にされる第三の居場所にしたい」と話している。
運営団体の募集は十二月二十五日まで。問い合わせは同センター(077-569-4650)へ。





