北陸新幹線・敦賀以西
北陸新幹線の敦賀以西ルートをめぐって、「米原ルート」の誘致運動を官民一体で強化しようとする動きが県内で出てきた。福井県が「小浜ルート」を主張して運動を先行するなか、滋賀県内の経済界が二十一日、北陸新幹線米原ルート実現決起集会を彦根市内で開き、約二百五十人が巻き返しに向けて気勢を上げた。主催者代表の県商工会議所連合会の大道良夫会長(滋賀銀行頭取)は「オール滋賀の体制が必要」と、結束を呼びかけた。(高山周治)
官民一体、県へ働きかけ
北陸新幹線は、敦賀開業が三年前倒し(平成三十四年度末)され、次は未定の敦賀以西ルートが焦点となっている。与党の自民、公明は、ルートを協議する与党検討委員会(委員長=高木毅衆院議員(福井2区)、滋賀を含む沿線六府県の国会議員十人で構成)を設置し、今月から議論をスタートさせた。
ルート案は、(1)東海道新幹線・米原駅につながる「米原ルート」、(2)福井県若狭地域から京都府北中部を経て新大阪へ至る「小浜ルート」、(3)湖西線から京都へ結ぶ「湖西ルート」がある∥図参照∥。
各ルートにはメリットとデメリットがあり、米原ルートの場合、建設距離は最短四十四キロ(敦賀~米原)でコストが最も安く、工期の短縮が図れ、経済効果は最も大きい。しかし、乗り入れする東海道新幹線が過密ダイヤで、JR西と東海の調整が必要だ。
小浜ルートは、国の整備計画(昭和四十八年)として位置づけられる。敦賀~大阪間の所用時間の短縮が図られる一方で、若狭地域から大回りするため、三ルートのうちで百二十三キロと最長で、工費は約九千五百億円と莫大だ。
湖西ルートは、関西と北陸を結ぶ湖西線を通る案だが、比良山系からの強風の影響が厳しい。
これら三ルートのうち、小浜ルートを「公式ルート」とする福井県は行政、議会、経済界が一体となって、国会、関係自治体への働きかけを強めている。
これに対して、県商工会議所連合会の大道会長は、彦根市内での決起集会で「福井県は県をあげて活動しており、こうした動きに危機感をもっている」と、官民一体の誘致運動を訴えた。
また、建設中止となった栗東市の新幹線新駅にも触れ、「(経済界が)十分な行動が起こせなかったため、いまだに臍(ほぞ)を噛む思いだ」と、無念さを語った。
また、県選出で国交大臣政務官の上野賢一郎衆院議員(滋賀2区)は「一~二年で決着が図られる可能性が高い」と、急速に進む議論を展望。武村展英衆院議員(同3区)は、当事者意識を持った誘致運動の必要性を訴えた。
集会後、報道陣の取材に応じた大道会長は「次のステップは、県が核になって、県民の参画を得て、県を挙げた誘致運動が必要になる」と、県が先頭に立った体制づくりを、三日月大造知事に求めるとした。






