県が野洲市政介入か!?
◇全県
県が市政に介入すると受け止められるケースが出ており、市町の間から三日月県政への警戒感が強まっている。野洲市では市立病院建設をめぐり、計画のあり方をゆがめかねないメールのやり取りが、市と県の担当者の間であったことが分かった。同市が十一日、内容の一部を市議会予算常任委員会分科会で公表した。詳細については、二十三日の市議会全員協議会で報告するとしている。(高山周治)
同計画は、民間の野洲病院の経営難を受けて、市立病院を平成三十一年度以降の開業を目指して、JR野洲駅前に建設するもの。
開業後の収支について市は昨年、「五年目から黒字」と見込んでいた。しかし、今年三月に出た基本計画では、購入薬価を高めに設定するなどして、不自然な試算が繰り返され、最終的には、「開業十五年目までは赤字」と一転。このため市議会では、試算の信頼性と市の財政負担への心配などにより、反対意見が強まった。
この流れを不可解にみた同市は、三月十二日の「病院整備計画評価委員会」で県委員に対して否定的な発言をするよう、市の担当者が依頼した可能性のある電子文書が職員のパソコンから発見されたことをきっかけに、コンプライアンス(法令順守)の観点からメール記録を調査した。
その結果、同室の市職員と、病院整備に伴う起債(借金)などを助言する県の市町振興課職員の間で、不可解なメールのやり取りが見つかった。
市議会予算常任委員会で公表されたメールは四件で、市職員が送信したメールは「新病院はもう完全に無理」「一年半後に市長選があるので、結論は先送りするしかない」と否定的な文言があった。
また、基本設計の予算案の採決が市議会で見送られ継続審査となった三月二十四日には、県職員が「戦略室の頑張りで一矢報いて(病院予算が可決される)最悪の流れは回避できた」と返信していた。
これについて市議会予算常任委員会に出席した山仲善彰市長は「計画をつぶしにかかっている」と、県の市政介入を問題視した。
また、国が増大する医療費を抑制する中、赤字病院の起債に対して、県が慎重にならざるを得ない現状に配慮して、「収支見込みを精査して健全なものにしたい」と意欲を示し、精査のための予算案に対して理解を求めた。
なお、同市は十二日、県に対してメールの出所を明らかにするよう公開請求を行った。
2月24日 市地域戦略室→県市町振興課
<メールの主な内容>
早々に新たな負担は求めないと断言している段階で、新病院はもう完全に無理だと思っています。一年半後に市長選がありますので、結論はそこまで先送りをするしかないと思っています。
3月24日 市地域戦略室→県市町振興課
<メールの主な内容>
本会議の議決のとおり、病院関連予算は継続審査となりました。審査期間は次の定例会の会期末となります。委員会での採決は17人中10人が継続審査に賛成。7人の中に賛成及び否決の方もおられますので、7人が全員予算に賛成ではありません。本会議の賛成者数は判りません。また、誰が賛成など判れば報告いたします。あと、継続審査を受けての市長の判断は異動にもなる私らでは判りません。
3月24日 県市町振興課→市地域戦略室
<メールの主な内容>
ご連絡ありがとうございます。戦略室の皆様の頑張りで一矢報いて最悪の流れは回避できたというところですかね。今回の議決を受けても市長はなお前進の姿勢を変更されないのでしょうか。





