河川維持事業に伴う草木の処理
◇全県
「県から委託を受けたある中間処理業者が、県が河川工事の伐採で排出した草や竹の根などの一般廃棄物を処理しきれず、敷地にうずたかく野積みしている疑惑がある」、との情報が本紙に寄せられた。県がコスト重視のあまり、低い単価の業者に委託させたとみられる。業界関係者は「排出者である県は本来、正しく処理できるよう業者に委託すべきなのに、県が果たさないのは問題だ」と批判している。
低コストだけで安易に委託
市の指導、監督も限界
廃棄物処理法では、一般廃棄物の中間処理業者の受け入れ量は、一日の処理能力(焼却、破砕)を限度とすべきで、それを超える廃棄物を大量に野積みすることは不適正保管とされる。
例えば、不適正保管が起こりかねない、こんなケースがある。
県事業として九月から来年一月までの五か月間、県の出先機関であるA土木事務所がA市の河川で、B土木事務所が管内の河川でそれぞれ河川維持事業を行い、伐採した草など計千九百三十九トンを、A市内の同じ業者に搬入する計画となっている=図参照。
この業者の一日の処理能力は破砕四・七トン、焼却四・八トンの計九・五トンであり、県の河川事業に伴う草木を処理するには、工期を大きく超えて九か月に及ぶ計算になる。(ただし市外分の六百八十九トンは破砕のみ)。
これについてA土木事務所の次長は「各土木事務所は単独で事業をしているので、よその管轄まで把握できない。A土木事務所の排出量は適正なのに、B土木事務所の分を合わせて排出量を超えていると指摘されても困る」と突っぱねる。
片や、一般廃棄物は通常、発生した市町内で処理するのが原則だが、受け皿がないためA市へ越境搬入するB土木事務所の河川砂防課長は、「搬入量が業者の能力からみて適正かどうかは、越境協議でA市が判断するので、それまで県は分からない。さらに搬入途中で業者が難しいと判断すれば、市内の別業者へ変更できるので、県は処理能力まで把握しなくてよい」と弁明する。
しかし、A市の判断も万全でない。市外から業者に持ち込まれる一般廃棄物は把握できても、業者に搬入される市内からの一般廃棄物や産業廃棄物については、市に事前に報告する義務はないため把握できない。
このためA市の生活環境課長は「毎月処理した一般廃棄物の報告を受けるが、業者があつかう廃棄物の総量は分からない」と明かす。
業界関係者は「そもそも県が安ければいいというだけで、処理能力のない業者に発注することが間違っている。また、県は市に責任を丸投げするが、一方の市も十分把握できる体制になっていないので、不適正な処理を招きかねない」と警鐘を鳴らしている。【高山周治】








