一般質問で“白熱のバトル”生田県議 VS 嘉田知事
◇全県
嘉田由紀子知事が八月九日に、所有していた大津市坂本本町の違法建築物の持ち分を元夫に贈与して所有権移転した問題で、自民党県議団の生田邦夫県議は先月三十日、九月定例県議会の一般質問で「この処理の仕方は、法令を誰よりも遵守(じゅんしゅ)すべき知事として、ふさわしくないのでは」と追及したが、嘉田知事は「共有名義人の元夫と話し合って適正に処置した」と胸を張った。嘉田知事が何度もぶち切れた白熱のバトルを再現してみた。【石川政実】
嘉田知事は平成二年、坂本本町の中古住宅を購入し、住民票を同市比叡平から同地に移した。この共有財産の持ち分は、嘉田知事が二分の一、元夫が二分の一だった。ところが、その住宅が違法建築物であることを、大津市民の田中敏雄さん=自営業=が突きとめ、七月に知事に公開質問状を提出した。
生田県議が違法建築物の購入経過の説明を求めたところ、嘉田知事は「当時、地元で信用のある宅地建物取引業者で、しかも市会議員でもあったIさんから購入したため、田中さんに指摘されるまで違法建築物であることを知らなかった」と釈明。
生田県議は「違法建築物がある場所には、ガス、水道、下水もないのに住民票を移しているが、本当に住んだのか」と、公正証書原本不実記載の疑念を質した。
これに対し嘉田知事は「当時、中学生、高校生の子どもに里山暮らしを体験させたいと、春から夏にかけて数か月住んで、その後、比叡平に戻った」と答えた。
また生田県議は「大津市との協議が終わっていない中で、八月に嘉田知事が違反建築物の住宅を(除去せずに)元夫に贈与したことは、建築基準法の趣旨からも問題があるのでは。いまも違法建築物が存在しており、責任逃れにならないか」と指摘。
これに対し嘉田知事は「共有名義人の元夫と相談の上、建物内の状況から考慮し、元夫に持ち分を贈与した。(所有移転された)元夫が市と相談して、適正に対処していくものと理解している」と突っぱねた。
議場で傍聴した田中さんは「知事の態度は、例えば、盗品の仏像をだまされて購入し、それを他人から指摘されて、慌てて共同購入者に贈与し、『なにが悪い』と開き直るのと同じだ。盗品なら警察に届け出るべきだし、違法建築物なら除去などをするのが、コンプライアンス(法令遵守)の頂点に立つ知事のとるべき態度だ。嘉田知事は、議場で『個人的な問題を議場で審議するのはおかしい』とぶち切れていたが、公人である知事が違法建築物の処理について、県民にきちんと説明責任を果たしてこなかったことこそ問題」と話していた。







