市民団体の情報公開でずさんな管理が表面化
◇全県
放射能汚染を調べるため、県が長浜、高島両市に四台設置(現在、停止中)したモニタリングポストで計測されたデータが、昨年九月に運用停止される以前の二年半(平成二十年~昨年九月)にわたり、管理するテレメーターシステム内に蓄積されたままで放置されていたことが、市民団体が八月に行った情報公開請求で明らかになった。
見張り番滋賀代表の沢忠起氏=高島市=らはこの八月上旬、昨年八月末に発生した福井県のもんじゅの事故によって、県内の放射能汚染を調べようと、二十年~昨年九月までのモニタリングポストの計測データの情報公開請求を行った。
ところが県防災危機管理局は「データがテレメーターシステム内に保存されており、データの抽出にはシステムの補修が必要なため、情報公開の期限を延ばしてほしい」と異例の要請を行った。
つまり情報公開請求が行われた後、あわてて県がポストのメーカーである島津製作所の技術者に依頼して、システム内に内蔵されたままになっていたデータをなんとか回収し、情報公開請求から約一か月半後に公開したのだ。
沢氏らは、嘉田知事が知事に初当選した十八年度以降も、機械の故障でデータがシステム内に内蔵されたまま放置されている可能性があるとして、十八年度、十九年度分を現在、情報公開請求中だ。
ちなみにモニタリングポストは、県が全国に先駆けて十三年に総事業費二億七千万円をかけて、旧余呉町(長浜市)、旧西浅井町(同)、旧マキノ町(高島市)、旧今津町(同)に設置。そのデータは二十四時間、リアルタイムで、県庁本庁の統制局のサーバーに送られ、データ収集装置で管理・保管されることがウリになっていた。
沢氏は二十二日の会見で「現在、県の原子力防災計画の見直し検討委員会で、モニタリングポスト体制のあり方についてワーキンググループを設けて検討するとしているが、なによりもまず、このような過去のずさんなモニタリング体制の実態から検証すべき」と怒りをあらわにした。
沢氏とこの問題に取り組んできた市民運動ネットワーク滋賀の池田進代表も「『もったいない』という嘉田知事だが、システムを修理もせず、データを回収せずに放っておいたことこそ、もったいない。いや、『もったいない』を通り越して無責任だ。嘉田知事は、『卒原発』のパフォーマンスに浮かれる前に、足元の『卒ずさん行政』に取り組むべき」と指摘した。







