八日市大凧保存会など2個人・7団体
◇全県
公益財団法人ハン六文化振興財団はこのほど、県内における学術、教育、文化、スポーツ、社会事業の分野で優れた業績をあげている個人、団体への贈賞、助成を決定した。
学術賞は彦根城博物館学芸員の高木文恵氏(43)、地域振興賞に八日市大凧保存会、滋賀江友会、葛川民芸保存会、水口細工復興研究会、助成は和邇野球スポーツ少年団「小谷杯」、玉川高校吹奏楽部、ハンセン病理解に尽力する菩提禅寺住職の安部正毅氏(69)が選ばれた。
なお、主な受賞者の業績は次の通り。
【高木文恵氏】滋賀県湖東方面の絵画について研究を進めており、江戸時代の絵画史研究に尽力し、国宝・彦根屏風をはじめとする井伊家伝来大名道具、彦根藩御用絵師の佐竹永海や狩野永岳、俳人であり画人の森川許六等、彦根および彦根藩井伊家に関する画の調査研究等、その成果は展覧会で広く公開している。現在、近江(滋賀県)の絵画史研究の第一人者として日々調査研究している。
【八日市大凧保存会】八日市大凧は江戸時代中頃に男子出生を祝って揚げたのが始まり。過去最大の凧は、明治十五年に揚げた二百四十畳(縦横約二十二メートル)。特色は、その大きさだけではなく「判じもん」と呼ばれる独特の絵柄で、上部に動物などの絵柄を墨の濃淡で描き、下部に朱の大文字を配し、絵と文字を掛け合わせて意味を作るというもの。会発足は、江戸時代の中頃から伝承されてきた八日市大凧揚げの伝統が失われつつあった戦後、大凧を伝承してきた三町が集まって、八日市大凧の技術の保存と郷土文化の向上と生涯学習に役立てることを目的に八日市大凧保存会を結成した。その後、国や地方の大きな出来事がある度に大凧を製作・飛揚し、現在では、数万人訪れる「八日市大凧まつり」(毎年五月最終日曜日開催)のメインである百畳敷八日市大凧を飛揚している。
【水口細工復興研究会】水口細工とは、植物のツルなどを使った細工物の総称で、かつて東海道水口宿内で作られ、宿場の名物として人気を博した。明治時代になると国外へも輸出されるようになったが、戦後は石油化学製品の普及とともに需要も少なくなり、昭和四十五年には最後の伝承者も亡くなり、廃れた。製法に関する文献もほとんどなく、伝承者もいないなか、現在残っている水口細工から原材料や編み方などの技法を調査し、また近世の紀行文や名所図会などから歴史的な側面を調査した。現在は、復元した製法により、製品づくりを実施している。
【甲西吹奏楽団ジュニアバンド】平成十四年の学校週五日制に伴い「子供達の居場所づくり余暇の過ごし方」の為に甲西吹奏楽団のもとに発足した、全国的にもめずらしい子どもたちだけの「市民バンド」である。楽器を吹く前に、あいさつ、返事、感謝の気持ちを基本に、音楽を通じて仲間づくりや地域社会に根ざした音楽活動をしている。現在市内外の十一の小学校と六つの中学校から集まった、小学三年生から中学二年生までの五十八人が週三回、学区や学校を越えて仲良く楽しく練習している。毎年各吹奏楽連盟主催のコンクール、アンサンブルコンテスト、演奏会に積極的に参加し、また小学校の音楽会・湖南市早春コンサート・地域の依頼演奏など年間二十数回の舞台に出演している。








