中村氏 民主党前面に真っ向勝負 野村氏 政党色抑え支持拡大図る 馬場氏 財政改革路線で独自性
◇湖南・栗東
二十四日に告示される栗東市長選(三十一日投開票)は、政党色を出すべきかどうか、立候補予定者の思惑で対応が異なっている。中村洋三氏(62)=民主、連合推薦=は地方組織の強化を目指す民主党と一体になって、国・県との協調路線を掲げる一方、市議の野村昌弘氏(44)は政党色を抑えて幅広い層への浸透を図り、同じ市議の馬場美代子氏(65)=共産推薦=は財政改革路線の転換で独自性を打ち出そうとしている。
この九日、同市手原で行われた元副市長、中村氏の事務所開きでは、地元三区の民主党衆議員、三日月大造氏のほか、県選出の同党国会議員が駆けつけ、選挙戦にかける党の意気込みを示した。
というのも民主党は政権交代を果したものの、党を支える地方組織は弱く、地方議会などの整備が差し迫った課題となっているからだ。
このような背景で「民主推薦の市長が当選すれば、来春の市議選で民主系候補に追い風が吹く」(陣営市議)と、中村氏の推薦は民主党に一本化された。
これに「市長選で一党一派に偏るのはいかがなものか」と対立陣営がかみついたが、選対副本部長の九里学県議は「トップである選対本部長は地元の支援者が座り、副に私と地元後援会の会長、連合滋賀・草津栗東地区連議長が就いて三者一体の選挙を展開するので、そのような批判は的外れ」と胸を張る。
これに危機感を募らせるのは、立候補表明が出遅れ、自民系の市議会最大会派・新政会の擁立を受けた野村氏である。
顧問の三浦治雄県議は「(現・新政会が推した)国松正一市長の一期目の選挙は相手候補に二千票差、四年前の二期目は千票差に迫られた。前々回も前回も自民党が政権与党だったが、今回は民主党に移っている。万が一民主推薦の市長になれば、栗東市議会(定数二十人、平成二十三年度から十八人)で民主系市議は三人しかいないので市政は大ねじれになってしまう」と集会で支持を求めた。
これを受けて幅広い層への浸透を図るため、同級生や若手経営者が前面に出て、政党色を抑えた選挙戦を展開する構え。九日からは市政報告会と称して、各学区ごとに五十ー八十人規模のパネルトークを開いている。
この一方、共産推薦の市議・馬場氏は、「市は財政危機の原因を新幹線新駅計画を止めたからといって、市民ばかりに財政改革の負担を強いている。別の立候補予定者である中村、野村両氏は市政を支えてきた経緯があり、このままでは栗東はよくならない。企業優遇と開発優先を改めて福祉・教育を充実させるべき」と鋭く批判する。
支援拡大に向けて街頭宣伝カーや一日十カ所以上のスポット演説のほか、政策ビラの全戸配布を告示前に三回実施する。
陣営事務局の玉田實氏は「市の財政危機の原因を市民がどう考えているのか独自で調査したところ、六割が主に新幹線新駅計画を中止させたからでなく、新駅関連用地のなりふり構わぬ先行取得などにあると感じており、我々の訴えと重なる」と意気込んでいる。






