県の調査始まっていない中で「覆土で大丈夫?」と危惧も
◇湖南・栗東
県は八月五日から、RD社産廃処分場跡地(栗東市小野)の一角を広場として整備し、北尾団地自治会に無償での貸し出しを開始した。しかし他の自治会からは「子どもらが公園として使用するのに安全上、問題がないのか」と危惧する声が上っている。 【石川政実】
問題の公園(写真)は、同処分場が北尾団地自治会と隣接するところにある。ここは、県が同自治会に配慮してRD社に改善命令を出した際に、処分場の一部を同自治会との境界線から二十五メートル内側にバックする形で削って平地化し、そこに約七十センチの厚みの土砂で覆土させた。今回、このうちの一千五百平方メートルを県は同自治会に汚染対策工事が完了するまでの間、公園として無償で使用を認めることになった。
県は七月二十九日、北尾団地自治会との間で、公園として使用する合意確認書を結んだ。県は四百万円を投じて、敷地千五百平方メートルのうち、一千平方メートルに約四十五センチの厚さの土砂で盛り土し、公園として整備した。
公園の安全性について県最終処分場対策室の井口嘉久副参事兼室長補佐は「毎週一回、処分場周辺で簡易ガス探知機を使って硫化水素の発生をチェックしているが、検出されていない。また産廃処分場整備の計画・設計要領((社)全国都市清掃会議)では、埋め立てが終了した区域を閉鎖する時は厚さ五十センチ以上の土砂で覆土するよう定めているが、県はRD社に対し厚さ七十センチの土砂で覆土させた。さらに今回、この一部に厚さ四十五センチの土石を盛っており、心配する必要はない」としている。
しかし県は近く処分場のボーリング調査などを予定しているが、これに処分場全体の表層ガス調査を含めることを検討中だ。表層ガス調査は、処分場の地下一メートル下の土中で、危険な硫化水素、メタン、VOC(揮発性有機化合物)のガス発生を調べるもので、公園も調査対象に入っている。
畑明郎・大阪市立大学大学院特任教授は「処分場の地下には、廃棄物が残っているから、硫化水素やメタンガスが発生する可能性が否定できない。いくら覆土しても、すき間からガスが出てくる。子どもたちのためにも、土中のガス調査をし、安全を確認した上で、公園として使用すべき」と指摘している。
高谷順子・飲み水を守る会事務局長は「過去にも処分場からは、硫化水素のみならず、ベンゼンやテトラクロロエチレンなど百種類を超える有害ガスが検出されている。そのガスを出している有害物を除去せず、県の調査が始まっていない段階で、土をかぶせただけで公園に使わせるのは、言語道断。これは県が始める調査が結論ありきの証しでもある」と話している。







