知事選のシコリ残り えん戦ムードが漂う
◇湖南・栗東市
任期満了(十一月十七日)に伴う栗東市長選は、十月二十四日告示、同月三十一日投開票される。先の知事選では反嘉田勢力で動いた国松正一市長は先月十六日、同市長選に不出馬の表明をし、後継者指名も行わない意向を示した。告示が約二か月後に迫る中、中村洋三副市長(62)を軸に候補者擁立の動きが活発になってきた。 【石川政実】
国松市長は、七月の知事選で市長有志の会のメンバーとして、嘉田由紀子知事の対立候補であった上野賢一郎・前自民党衆院議員を支援したが、嘉田由紀子知事が上野氏の約倍の四十一万票を集めて、圧勝した。お膝元の栗東市でも、嘉田知事が一万四千票、上野氏が一万二千票と、嘉田知事が他の選挙区から比べれば僅差(き んさ)であったものの二千票の差をつけた。今回、国松市長が三選出馬を断念した背景には、知事選の結果が影響したと見られている。
七月の参院選、知事選では、嘉田知事と連携した民主党が独自候補を出すかが最大の焦点。その筆頭格が九里学県議(47)=民主党・県民ネットワーク=だが、「まだ県議の一期も全うしておらず、時期尚早」との声が出ている。このため前回の市長選に出馬した田村隆光市議(52)=市議会会派・栗東市民ネットワーク=も取りざたされているが、前回出馬時の熱気が出身労組のトレセンに見られない。
一方、国松市長を支援する元JC関係者らは、同市長の後継者として北野加代子元県議(61)に白羽の矢を立てたが、きっぱりと固辞され暗礁(あんしょう)に乗り上げた。そこで自民党の三浦治雄県議(68)や栗東市商工会の清水憲会長(57)らを擁立しようとする動きも。
これらの間隙を縫って保守陣営から、野村昌弘市議(44)=市議会会派・新政会=が意欲を示したと伝えられている。しかし、周囲が、来年の県議選に回るように説得している模様だ。
説得の理由は「嘉田知事の登場で新幹線新駅が中止され、この影響もあって市の財政が破綻寸前で、産廃のRD問題もまだ解決には程遠いだけに、党利党略で市を二分する市長選をしている余裕などない。いまは対立より市政の安定こそが大事」(保守系市議)とえん戦ムードが強いからだ。
そこで急浮上してきたのが、中村副市長である。温厚な人柄だけに、民主、自民ともに敵がなく、豊富な行政経験への期待感が持てるからだ。「同氏なら無風も期待できる」との声も多い。
いずれにせよ市長選の候補者選びは、中村副市長を軸に一挙に動き出した。






