日講演会 愛荘町立歴史文化博物館
◇湖東・愛荘/秦荘
愛荘町松尾寺の町立歴史文化博物館(金剛輪寺参道沿い)で、開館十五周年を記念した夏の特別展「古絵図にみる明治の景観」が開かれている。
明治政府は、五年に地券の交付を決定し、翌六年には地租改正法を公布した。誰が、どこに、どのような土地を、どれだけ所有しているかを確定するため、村や町ごとに正確な絵図を作成する事業に取り掛かった。
明治五年は壬申年にあたることから、壬申地券(じんしんちけん)と名付けられ、これの発行にともなって「地券取調総絵図(ちけんとりしらべそうえず)」が作成されることになる。
明治初期の村絵図は、年代により多種にわたるが、今回の特別展では、同博物館が保管する「地券取調総絵図」のうち十二枚を展示することにした。
絵図は、六百分の一の縮尺で作成され、全体の大きさが縦横数メートルに及ぶものがある。当時の測量技術は、まだ十分でなかったため、山地についてはゆがみが大きい反面、田畑や宅地については精度も高く、丁寧に描かれているのが特徴。
土地割りも一筆ごとに描かれ、小字の境界も鮮明に表示され、小字名も記されている。地目を屋敷・田・荒れ地・山・川・道など彩色で区分し、戸長・副戸長・百姓総代の署名捺印も見られる。
門脇正人館長は「これらの絵図は明治初期の景観をよく伝えており、その後大きく変貌した村の様子を考える上においても貴重な資料となる」と話している。
畑田村、平居村、苅間村、東円堂村、豊満村、愛知川村、中宿村、沓掛村、市村、川久保村、長野村、山川原村を描いた古絵図展は今月三十日までで、一般三百円、小中学生百五十円。
なお、九日午後一時半からは、門脇館長のギャラリートーク「古絵図からみる地域の景観」が企画展示室で開かれる。詳しくは同博物館(TEL0749―37―4500)へ。






