旧伴家住宅玄関土間に
◇東近江・近江八幡市
まつりの最後には燃やされるため、観光客や一般市民が間近に見ることができなかった近江八幡市の「左義長まつり」でつくられる左義長が、市立資料館の旧伴家住宅でいつでも見ることができるようになった。
まつりは国の無形民俗文化財に指定される「近江八幡の火祭」の一つで、四百年以上の歴史と湖国に春を告げる天下の奇祭として知られ、毎年大勢の見物客でにぎわう。
完成した左義長は、藁(わら)と青竹で三角錐に組んだ「松明」と、その年の干支(えと)を題材にして山海の幸でつくる「飾り物(ダシ飾り)」が正面に据えられ、たくさんの赤紙や細工物などで飾られた高さ約七メートルの実物大。ダシ飾りは、来年のまつりまで展示するため来年の干支の「虎」にした。
昨年五月ごろから約八か月かけて、左義長保存会と奉納町内十三町の若手有志らがボランティアで参加した。
旧伴家住宅の玄関土間正面に、昨年のまつりで奉納された十三基の左義長の写真や、まつりの模様を紹介するビデオなどと一緒に展示されている。
先月の完成披露では神事のあと一般公開され、保存会の冨江武治会長が「大勢の人の力添えで立派なものができ、年間展示の念願がかないました。観光の目玉になれば」と、喜びを語った。また、正木仙治郎副市長は「まさに町衆の心意気を感じる。歴史や伝統、文化に触れていただく良質な観光資源が一つ増えた」、河内美代子資料館館長も「(左義長の年間展示への)まちの人の熱意が伝わった」と、関係者の労をねぎらい、感謝した。







